• 眠る直前までスマホやテレビを見てしまう。そんな習慣が眠りの質に影響しているかもしれません。そこで今回は、入眠準備に入る前にするといい、快眠につながる6つの習慣睡眠専門医の坪田聡先生に教えてもらいました。
    (『天然生活』2025年10月号掲載)

    日々のストレスを溜め込まず、眠る前30分だけでもリラックスを

    起きて覚醒している状態から、だんだんと眠たくなり、入眠するまでの時間がだいたい30分ほど。

    「眠る前の30分間のルーティンをつくり、環境を整えることが、睡眠の質をよくするために大切」というのは、日本睡眠学会所属医師の坪田聡先生。

    睡眠の質を左右するのは日々のストレス。できる限りため込まずに、その日のうちに成仏させて、軽減させたいものです。

    「精神的な負荷が強まると一時的に不眠になることは、多くの人が経験することです。ネガティブな感情を持ちつづけてしまったり、不眠であるという事実そのものに悩んでしまったりすると慢性化してしまうこともあります。そうならないためにも、眠る前30分間だけでもリラックスして、頭と心と体の整理・調整の時間として過ごしてみてください」

    快眠のためにするといい6つのこと

    よい睡眠をとるコツは、正しい生活習慣を送ることです。眠る30分前からを入眠準備にあてるため、それまでにやっておいた方がいいこと、やると快眠につながる基本の6項目を挙げました。

    ①電子メディアは30分前にオフ

    画像: ①電子メディアは30分前にオフ

    スマートフォンなどの電子メディア機器からは、睡眠ホルモンのメラトニンを減らすブルーライトがたくさん出ています。眠る直前までブルーライトを浴びると、寝つきが悪くなったり、睡眠の質が低下したりします。また、チカチカする画面の光も脳を刺激します。できれば眠る1時間前、少なくとも30分前にはオフに。

    ②夕飯は1日の摂取カロリーの1/3の量を

    画像: ②夕飯は1日の摂取カロリーの1/3の量を

    胃腸は筋肉でできているので、一生懸命動いている時間は熱がつくられます。すると体温が上がり、眠気が減ります。夕飯の量が多いとこの体温上昇が続くので、寝つきの悪さや眠りの浅さにつながります。夕食をとったあとは、眠るだけなので、できれば量は少なめに、1日の摂取カロリーの3分の1ぐらいがおすすめです。

    ③入浴は1~2時間前までに

    画像: ③入浴は1~2時間前までに

    お風呂に入って体が温まり、汗が引くころに深部体温が下がるので、このころがベッドに入るよいタイミング。入浴は就寝時間の1~2時間前がいいでしょう。お湯が熱いと交感神経が刺激されて目が覚めてしまうので、37~40℃のぬるめのお湯に10~20分ほど入ります。筋肉もほぐれて、リラックス効果も期待できます。

    ④1~2時間前軽い運動をする

    画像: ④1~2時間前軽い運動をする

    日中の運動もとてもよいのですが、夜に行うと睡眠に好影響を与えるのが、ウォーキングなどの軽い運動です。就寝時間の1~2時間前にすると、脳や内臓などの深部体温が少し上がります。運動を終えてしばらくたつと体温が下がるので眠くなります。ウォーキングのあとに入浴するという習慣をつけるといいかもしれません。

    ⑤アルコールをたしなむのは3時間前まで

    画像: ⑤アルコールをたしなむのは3時間前まで

    少量のアルコールを飲むと、寝つきがよくなりますが、量が増えると質を悪くします。寝つくときにアルコールの血中濃度がゼロであることが望ましいので、眠る3時間前までに日本酒半合、ビール250mL、ワインはグラス1杯を限度に楽しみましょう。夜時間に楽しむ場合は、ごく少量なら眠る30分くらいまでオーケー。

    ⑥寝室の温度と湿度を調整する

    画像: ⑥寝室の温度と湿度を調整する

    人が寝床に入ると、寝床の中の温度は急激に上昇し、逆に湿度は急激に低下します。快適に眠れる寝床の中は、温度が32~34℃、湿度が40~60%といわれています。薄い寝具を使った場合、室温が26℃以下だと心地よく眠ることができ、また湿度は50〜60%が快適です。冷暖房や加湿器を上手に使ってコントロールしましょう。



    〈監修/坪田 聡 取材・文/飯作紫乃 イラスト/赤池佳江子〉

    坪田聡(つぼた・さとる)
    日本睡眠学会所属医師・医学博士・雨晴クリニック院長。睡眠の質を向上させるための指導や普及に努める。総合情報サイトAll About「医師/睡眠」ガイドとして情報を発信。著書に『女性ホルモンが整う オトナ女子の睡眠ノート』(総合法令出版)など。ムック『老けない人の睡眠習慣』(大洋図書)では監修を担当。

    ※ 記事中の情報は『天然生活』本誌掲載時のものです



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