• 坂田阿希子さんの「なすの炒め」「焼きれんこん」「余ったピクルスでつくる3品」をご紹介。スパイスやハーブの風味、それをきわ立たせるビネガー選び。酸っぱすぎずにおいしい理由は、素材の味を存分に引き出すことができたから。
    (『天然生活』2014年9月号掲載)

    おそうざい風ピクルス

    なすの炒めピクルス

    オイルで炒めたなすは、うま味たっぷりのペーストのような食感。酸味のやわらかい赤ワインビネガーとの、相性は抜群です。

    材料(つくりやすい分量)

    • なす 2本
    • 玉ねぎ 1/2個
    • セロリ 1本
    • にんにく(みじん切り) 1片分
    • オリーブオイル 大さじ5
    • 粗塩 小さじ1/2
    • 黒こしょう 適量
    • 〈ピクルス液〉
      • 赤ワインビネガー 50ml(40~50ml)
      • 水 100ml(110~100ml)
      • ローリエ 2枚
      • 赤とうがらし(へたを取り、種を抜く) 1本
      • 砂糖、粗塩 各小さじ1

    つくり方

    1. なすは皮をむき、1cmの角切りにする。玉ねぎ、セロリも同様に切る。
    2. フライパンにオリーブオイルとにんにくを熱する。香りが出てきたら、なすを入れてしっとりとするまで炒める。さらに玉ねぎ、セロリを加え、同様にしっとりするまで炒めたら、塩・こしょうする。
    3. 鍋にピクルス液の材料をすべて入れて火にかけ、沸騰させる。
    4. 清潔なびんに2を入れ、熱い3のピクルス液を注ぎ入れて冷ます。粗熱が取れたら、ふたをして冷蔵庫で保存する。

    ※食べ頃:1日後から。
    ※保存期間:冷蔵庫で約2週間。

    焼きれんこんのピクルス

    バルサミコとしょうゆの合わせ技に、れんこんのこげ目がアクセント。これが酸味と塩けのベストバランスだから、酢は減らさず味わって。

    材料(つくりやすい分量)

    • れんこん 1~2節
    • にんにく(包丁の腹でつぶす) 1片
    • オリーブオイル 大さじ3
    • 粗塩、黒こしょう 各適量
    • 〈ピクルス液〉
      • バルサミコビネガー 大さじ2(定量)
      • ホワイトビネガー 50ml(定量)
      • 水 200ml(定量)
      • しょうゆ 小さじ1
      • クローブ 5~6粒
      • 黒こしょう(粒) 小さじ2
      • 赤とうがらし(へたを取り、種を抜く) 2本
      • 粗塩 小さじ2

    つくり方

    1. れんこんは皮をむいて1~2cm厚さに切り、細めなら半分に、太めなら1/4程度のいちょう切りにする。
    2. フライパンににんにくとオリーブオイルを入れて火にかけ、香りが出たらにんにくを取り出す。強火にしてれんこんを加え、焼き目がつくまで両面を焼き、塩・こしょうする。
    3. 鍋にピクルス液の材料をすべて入れて火にかけ、沸騰させる。
    4. 清潔なびんに2のれんこんとにんにくを入れ、熱い3のピクルス液を注ぎ入れて冷ます。粗熱が取れたら、ふたをして冷蔵庫で保存する。

    ※れんこんは太ければ1節、細ければ2節使う。2では焼き目がつけばよく、中まで火をとおす必要はない。

    ※食べ頃:1日後から。
    ※保存期間:冷蔵庫で約1週間。

    余ってしまったピクルスのおいしい大変身

    玉子サンド

    画像: 玉子サンド

    きゅうりのピクルスで。
    サンドイッチに添えるピクルスを、いっそのことフィリングにプラス。ピクルスのこりっとした歯触りが、おいしいアクセントに。

    材料(2人分)

    • きゅうりのピクルス 2本
    • 食パン(サンドイッチ用) 6枚
    • ゆで卵 3個
    • からしバター 大さじ2~3
    • マヨネーズ 大さじ3 1/2
    • 塩、こしょう 各少々

    *からしバターは有塩バター大さじ3に対して、和からしなら小さじ1/2を混ぜる。坂田さんのお気に入りは「コールマン」のマスタード。その場合、割合4(バター):1(マスタード)でつくるとおいしくできる。

    つくり方

    1. 食パンの片面それぞれにからしバターをぬる。ゆで卵、きゅうりのピクルスは、みじん切りにする。
    2. ゆで卵、きゅうりのピクルス、マヨネーズ、塩、こしょうをすべて混ぜ合わせる。
    3. 2をパン3枚に等分にのせ、それぞれサンドする。ラップに包んで少しなじませてから、パンの耳を落として切り分ける。

    豚肉のエスニック炒め

    画像: 豚肉のエスニック炒め

    細切りニンジンのピクルスで。
    ビネガーの効果で、豚肉もふんわりやわらかく。ピクルスが調味料代わりだから、加える塩、こしょうは少しだけ。

    材料(2人分)

    • にんじんのピクルス 150g
    • にんじんのピクルス液 大さじ1
    • 豚ロース薄切り肉 200g
    • にんにく(みじん切り) 1片分
    • 塩、こしょう 各適量
    • サラダ油 大さじ2
    • 香菜 適量

    つくり方

    1. 豚ロース肉は、にんじんのピクルス、ピクルス液と合わせてもみ込み、10分ほどおく。
    2. フライパンにサラダ油とにんにくを熱し、香りが出たら1の豚肉とにんじんを水分ごと加える。強火で炒め合わせ、ざく切りにした香菜を加えてひと混ぜする。
    3. 味をみながら、塩、こしょうで味をととのえる。

    パプリカタコライス

    画像: パプリカタコライス

    みじん切りのパプリカピクルスで。
    仕上げに散らす、色鮮やかなパプリカピクルス。さわやかなおいしさをたっぷりどうぞ。

    材料(2人分)

    * パプリカのピクルス 大さじ3
    * 牛ひき肉 150g
    * 玉ねぎ 1/4個
    * レタス 2枚
    * トマト 1個
    * にんにく(みじん切り) 1片分
    * オリーブオイル 大さじ1+1
    * チリパウダー、クミンパウダー 各小さじ1/2
    * 塩 小さじ2/3
    * 黒こしょう 適量
    * ごはん 適量
    * 香菜 適量

    つくり方

    1. パプリカのピクルスに、みじん切りにした玉ねぎを加え、オリーブオイルであえる。
    2. レタスはせん切り、トマトは輪切りにする。
    3. フライパンにオリーブオイルを熱し、にんにくを炒めて香りを出す。牛ひき肉を加えてパラパラになるまで炒め、塩、こしょう、チリパウダー、クミンパウダーで味つけをする。
    4. 器にごはんを盛りつけ、レタスのせん切りをのせる。トマトの輪切り、牛ひき肉の順にのせ、1をたっぷりのせて仕上げに香菜をのせる。

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    <料理/坂田阿希子 撮影/川村 隆 取材・文/福山雅美 イラスト/須山奈津希>

    坂田阿希子(さかた・あきこ)
    料理家アシスタント、フランス菓子店、フランス料理店で経験を重ね、独立。近著に『もっと使える絶品マリネ』(家の光協会)。実習形式で学べる料理教室も好評。
    http://www.studio-spoon.com/

    ※記事中の情報は『天然生活』本誌掲載時のものです

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