なくてもいいけれど、あれば、ぐんと効率も気分も上がる道具いろいろ。ちょっとしたものひとつで、料理は楽しく、スムーズになるのです。料理家の荻野恭子さんが、旅先で見つけた便利な道具を教えてくれました。
(『天然生活』2016年12月号掲載)
(『天然生活』2016年12月号掲載)
現地を歩いて見つけた、手になじむ小さな道具
インドネシアのすり鉢
ぐいっと握って、ゴリゴリつぶします
インドネシアで香辛料をすりつぶすために使われているもの。通常のすり鉢と違うところは、すりこ木が曲がっていること。「たしかに、こうなっていると握りやすくて、力も入るのよね」
トルコの小さなフライパンφ12cm
トルコで買った、ソース用のフライパン。「柄が長く、斜めに持ち上がっているところが、使いやすさのポイント」。日本でも、トルコ同様に、ちょっとしたソースの温めなどに重宝している
旅で楽しいのは、現地の人たちの食生活をありのままに見られること。荻野さんは、素材や調理法はもちろん、その台所道具まで、まじまじと観察。どんなに重くてもかさばっても、興味がそれに勝つのなら、しっかり抱えて持ち帰ります。
「やっぱり、現地で出合ったものは面白いわよ。その地域ならではの料理、それに即した道具がある、というのがいい。先入観をもたずに眺めてみれば、意外に普通の料理にも役立つわよ」
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<写真/村林千賀子 取材・文/福山雅美>
荻野恭子(おぎの・きょうこ)
料理教室「サロン・ド・キュジイーヌ」主宰。1974年から、ロシアやトルコをはじめ50カ国以上を訪れ、食文化の研究を続ける。
※ 記事中の情報は『天然生活』本誌掲載時のものです