• メインにはいろいろ手をかけるものの、ついワンパターンになりがちなお弁当の脇役おかず。シンプルな基本のレシピから、簡単にアレンジできる4つのパターンを、瀬戸口しおりさんに教えていただきました。今回は、「マッシュポテト」を使って。ジャガイモをマッシュしておけば、面倒な「ポテサラ」もあっという間につくれます。
    (『天然生活』2014年5月号掲載)
    画像: お弁当の「マッシュポテト」基本レシピと4つのアレンジ|お弁当の脇役おかず

    お弁当のマッシュポテト

    「マッシュポテト」の基本レシピ

    ほっくりじゃがいもを、牛乳でのばしただけのシンプルさ。肉のおかずには、そのまま添えても十分おいしいつけ合わせ。

    画像: 「マッシュポテト」の基本レシピ

    材料(つくりやすい分量)

    ● じゃがいも2個(300g)
    ● 塩小さじ1/2弱
    ● 牛乳大さじ2~3

    ひと工夫
    チーズをのせてトースターで焼けば、簡単なグラタン風おかずに。残ったハーブやツナを入れると、ちょっとおしゃれな印象になる。

    つくり方

     鍋にじゃがいもとかぶるくらいの水を加え、中火にかける。沸いたら弱火にし、竹串がすっと入る程度までゆでる。

     熱いうちに皮をむき、すり鉢やボウルに入れ、すりこ木でつぶす。温かいうちに塩と牛乳を加え混ぜる。

    *保存期間は3日。里いもでつくってもよい。

    アレンジ①
    チーズとれんこん入りマッシュポテト

    シャキシャキのれんこんと、あっさりしたカッテージチーズを合わせて。

    画像: アレンジ① チーズとれんこん入りマッシュポテト

    材料とつくり方(2人分)

     れんこんは5mm幅のいちょう切りにし、さっとゆでてから、ざるにあげて水けをよくきる。

     ボウルにカッテージチーズ15g、マッシュポテト60g、のれんこん、塩少々を加え、混ぜ合わせる。

    アレンジ②
    ポテトサラダ

    マッシュまで済ませておけば、手間のかかるポテトサラダも、こんなに手軽。

    画像: アレンジ② ポテトサラダ

    材料とつくり方(2人分)

     きゅうり1/3本は薄切りにして塩少々と合わせてしばらくおき、水けをしぼる。にんじん3cm長さは蒸して(またはゆでて)から、いちょう切りにする。

     とマッシュポテト60g、マヨネーズ大さじ1/2をよく混ぜ合わせる。

    アレンジ③
    カリフラワーとマカロニ入りマッシュポテト

    マカロニをプラスして、ボリュームアップ。カリフラワーのやさしい甘さを味わって。

    画像: アレンジ③ カリフラワーとマカロニ入りマッシュポテト

    材料とつくり方(2人分)

     マカロニ30gは塩を入れた湯で表示時間どおりにゆでる。途中、カリフラワー2房も入れて、軽く歯ごたえが残る程度までゆでる。ざるにあげて、よく水けをきる。

     ボウルに、マッシュポテト60g、塩、黒こしょう各少々を入れて、よくあえる。

    アレンジ④
    マッシュポテトのお焼き

    表面はかりっと、中はほっくりと。スナック感覚のおいしさで、クセになりそう。

    画像1: アレンジ④ マッシュポテトのお焼き

    材料とつくり方(2人分)

     ボウルにマッシュポテト60g、クリームチーズ20g、パセリのみじん切り小さじ1を入れてよく混ぜ、楕円状に成形する。それぞれ表面に薄力粉を適量まぶす。

     フライパンにサラダ油大さじ1/2を熱し、中火で両面を焼く。

    ※ ※ ※

    紹介していただいたのは、そのほとんどが、瀬戸口さんの食卓に、日々、並んでいるおかず。少し違うのは、いつもより水分を意識して取り除くこと、切り方を小さめにしていること。さらに、アレンジおかずに関しては、ほんの少しだけ味つけを濃いめにしていることくらいです。

    「基本のレシピに関しては、そのままでもおいしく食べられる、ぎりぎりの味つけにしています。時間のないときは、アレンジどころではないこともありますものね」

    ほぼ完成させておいたおかずは、ただ混ぜるだけ、炒め合わせるだけで、味わいがさまざまに変化します。時間の余裕に合わせて、火を入れるか、ボウルひとつで合わせるだけにするかを決められるのが、ありがたいところ。また、洋風でも和風でもないニュートラルな状態にしておけば、他のおかずとの兼ね合いをみて、その場でバランスをとることができるのも実に便利なのです。

    「たとえば、ごま油をオリーブオイルに替えるだけで、ぐっと洋風になりますし、しょうゆをナンプラーにすれば、一気にエスニック風です。チーズや高菜、梅干しに、ゆずこしょうなどの風味があるものは、少し加えるだけで味に深みが出ますから、簡単にバリエーションがつけられますよ」



    <料理・スタイリング/瀬戸口しおり 撮影/福尾美雪 取材・文/福山雅美 文字/みつ>

    画像2: アレンジ④ マッシュポテトのお焼き

    瀬戸口しおり(せとぐち・しおり)
    野菜本来の味わいを生かした、シンプルでありながら個性あふれるレシピで人気を集める。著書に『わたしの作りおきおかず』(アスペクト)など。

    ※ 記事中の情報は『天然生活』本誌掲載時のものです


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