(『天然生活』2016年3月号掲載)
さけのだしでつくる、おふくろの味
「さけの水煮缶を使ったお雑煮は、ぼくにとって懐かしい “かあちゃんの味” なんですよ」と、にこやかに語る、良品計画の河合さん。
生まれ育った北海道の自宅では、お正月、釧路出身のお母さんがさけ缶を使ったお雑煮をつくるのが定番。お正月が過ぎて、お雑煮には少し飽きてしまったときに力うどんにすることで目先が変わって、新鮮な味わいを楽しめます。
9歳、6歳、3歳の3人の男の子のパパとして、週末は、ごはんづくりを担当する河合さん。育ち盛りの子どもたちにも、ぱぱっとできるさけ缶うどんは大好評です。
「うちでは、昆布だしと干ししいたけのだしを冷蔵庫に常備しています。ふたつの保存容器にそれぞれ昆布と干ししいたけを入れ、水を加え、ひと晩おけば、2種類のだしができ上がります。山のものは山のだし、海のものは海のだしと合わせるのが基本。もちろん、さけ缶には昆布だしを合わせます。昆布だしのやさしい味は、年齢を問わず、おいしく食べられるのがいいですね」
シンプルな味わいにひと工夫を添えたいときは、えび油やねぎ油をまわしかけて。たまには、さけ缶をさば缶に替えてみるのも、また違う味が楽しめておすすめです。
さけ水煮缶の力うどんのつくり方
手抜きだけど…
薄口しょうゆとだしの透き通ったスープで料亭の雰囲気に
だしにさけ缶を汁ごと入れたら薄口しょうゆで味つけするだけ。お餅をのせてボリュームをアップすれば、おなかも大満足。
材料(2人分)
● さけの水煮缶 | 1缶 |
● 冷凍うどん | 2袋 |
● 餅 | 2個 |
● 長ねぎ | 10cm |
● しいたけ | 1枚 |
● なると | 4cm |
● 昆布だし | 720ml |
● 薄口しょうゆ | 適量 |
● 三つ葉 | 適量 |
つくり方
1 長ねぎは斜め薄切りにする。しいたけは軸を取り、薄切りにする。三つ葉は4cm長さに切る。なるとは1cm幅に切る。
2 冷凍うどんを電子レンジに約1分かけ、軽くほぐしておく。
3 餅はかためにゆで、ボウルに、ゆで汁ごと入れておく。
4 昆布だしを入れた鍋を中火にかけて沸騰させ、薄口しょうゆを入れて味をととのえたら、1の長ねぎ、しいたけを入れて軽く火をとおす。
5 2と皮を取り除いたさけを汁ごと4に入れて再び中火にかけ、沸騰したら、3を入れて火を止める。
6 器に5を入れ、1のなると、三つ葉を盛りつける。
<撮影/村林千賀子 取材・文/工藤千秋>
河合祥太(かわい・しょうた)
Café&Meal MUJIを展開する良品計画販売部外食運営課の責任者。みずからも狩猟免許を持ち、食育にも熱心に取り組む。
※記事中の情報は『天然生活』本誌掲載時のものです