『家仕事ごよみ』より
アンチョビ 通年
カタクチイワシは地方によってはシコイワシと呼ばれます。ほとんどがいりこの材料となりますが、これを塩漬けにしたのがアンチョビです。
家庭でも手軽にできますよ、と教えてくれたのが藤田みどりさん。アンチョビにちょうどいいサイズのカタクチイワシが手に入ったとき、つくるそう。
「手づくりなんてハードルが高そうと思うかもしれませんが、実は簡単。まず、内臓と頭を取って1カ月間、塩漬けにしますが、塩をたっぷり使うのがポイント。ここで塩を控えめにするとうまくできません。あとはオリーブオイルで漬け直せば、でき上がり。できるまでに2カ月ほどかかりますが、おいしさは格別。リーズナブルにできますよ」(藤田みどりさん)
用意するもの(つくりやすい分量)
● カタクチイワシ | 30尾(600g) |
● 塩 | 適宜 |
● オリーブオイル | 適量 |
● 黒粒こしょう(ホール) | 適量 |
● ローリエ | 1枚 |
● 赤とうがらし(小) | 1本 |
つくり方
1 海水くらいの濃度の塩水にカタクチイワシをひたして、ひと晩おく。
![画像1: つくり方](https://d1uzk9o9cg136f.cloudfront.net/f/16783328/rc/2020/04/27/58d8c92d24d01895e4eec69dd1cc5d818eb846df.jpg)
2 頭から腹にかけて斜めに包丁を入れ、頭をワタごと切り落とす。塩水できれいに洗う。
![画像2: つくり方](https://d1uzk9o9cg136f.cloudfront.net/f/16783328/rc/2020/04/27/da7bff03f942d5867bf182b7dc6b5271fd83c4a5.jpg)
3 2のいわしを保存容器に並べ、ひと列ごとに塩ひとつまみを均等にふる。いわしを重ねて塩をふるという作業を繰り返す。
![画像3: つくり方](https://d1uzk9o9cg136f.cloudfront.net/f/16783328/rc/2020/04/27/bb811a43ca281f03c09312e7281143c123dbfd7a.jpg)
4 最後にたっぷり塩をして重し(ポリ袋に入れた水など)をのせ、冷蔵庫で1カ月おく。ここで塩を少なめにしないこと。
![画像4: つくり方](https://d1uzk9o9cg136f.cloudfront.net/f/16783328/rc/2020/04/27/543e75fe3b2ff1459132c998fcaf4e4f162a593f.jpg)
5 塩漬けが完了したいわしを手びらきし、中骨を除く。
![画像5: つくり方](https://d1uzk9o9cg136f.cloudfront.net/f/16783328/rc/2020/04/27/86ccf0b8048cff703bbfac321fe952eb13b9fb19.jpg)
6 広口の保存瓶を寝かせ、いわしを縦に入れていく。その間にローリエ、黒粒こしょう、赤とうがらしをはさみ込み、瓶を立ててオリーブオイルをかぶるくらいまで注ぐ。
![画像6: つくり方](https://d1uzk9o9cg136f.cloudfront.net/f/16783328/rc/2020/04/27/4ae4f13710ff1ea5e685f4da6d1854111f8b99a0.jpg)
7 クッキングペーパーで中ぶたをつくってオイルの上に置き、瓶のふたを閉めて冷暗所で保存する。1カ月後には食べられる。
![画像7: つくり方](https://d1uzk9o9cg136f.cloudfront.net/f/16783328/rc/2020/04/27/eb5dd71177cab3f128d44db8cb2d1c1b4a31dd84.jpg)
<文/野上郁子(オフィスhana) イラスト/赤井稚佳>
藤田みどり(ふじた・みどり)
料理家、画家。多摩美術大学絵画科卒業。英国王立園芸協会会員、北鎌倉湧水ネットワーク幹事、日本美術家連盟会員。北鎌倉の豊かな自然とひと続きの「台所」から生まれるおいしいレシピが人気。著書に『北鎌倉のお庭の台所』(主婦の友社)がある。
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