昔から、大切に受け継がれてきた、四季折々の家仕事は、理にかなった、先人たちの知恵の結晶です。 今回は、キングオブ果実酒といわれることもある「びわ酒」のつくり方を、ステンシル作家で料理研究家のホークスみよしさんに教わります。
『家仕事ごよみ』より
『家仕事ごよみ』より
びわ酒 五月から七月
びわの木は「医者いらず」といわれるくらいケガや病気に役立ち、古くから民間療法で大切にされてきました。それほど、びわの葉、種子、果実には薬効成分が多く含まれているのです。
「びわ酒に使うのは熟したびわ。庭にびわの木がある方は、びわがたくさん採れると思います。小粒のものでも、びわ酒にするなら、皮も種も取らずに使うので、それで十分です」
びわ酒はキングオブ果実酒といわれるほど、おいしさには定評があります。つけ込んで2~3カ月で飲めるようになり、杏仁豆腐のようなよい香りも魅力です。
「もし、びわの葉が手に入るのなら入れてみて。おいしいだけでなく、体にもいいびわ酒ができ上がります」(ホークスみよしさん)
用意するもの(つくりやすい分量)
● びわ | 500g |
● 氷砂糖 | 100g |
● ホワイトリカー(35度) | 2と1/2カップ |
● あればびわの葉 | 2~3枚 |
つくり方
1 びわはへたを取る。皮付きのまま、よく洗い、水けをふく。
2 瓶に氷砂糖を入れ、1を加え、ホワイトリカーを注ぐ。
3 よく洗い、水けをふいたびわの葉を、1枚を3等分くらいになるように手でちぎりながら入れる。ふたをしてつけ込む。
<文/野上郁子(オフィスhana) イラスト/赤井稚佳>
ホークスみよし
ステンシル作家で料理研究家。イギリス、クウェート、湘南での生活のあと、那須に移住。森の自然を題材としたステンシル作品を制作しながら、地元の自然食材を生かしたおいしいレシピも発表している。
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