(『天然生活』2016年12月号掲載)
家計管理のヒント
お金と暮らしを整える
市居さんにお金の通り道の整え方を伺いました。お金とうまくつきあえて、家計管理も簡単になるヒントです。
ヒント 1
月の予算をざっくりと決める
まずは、だいたいでよいので、月の予算を決める。予算は、もちろん収入の範囲内で。
予算決めのときは、費目は増やしすぎないこと。増やしすぎると管理するのが大変になる。
食費、生活費、カード払いの固定費、家賃など、シンプルな費目分けにすれば、お金の通り道も見やすくなり、挫折せずに家計管理を続けることができる。
入るお金と出ていくお金を比べて、残るお金が多ければよし。
1カ月やってみて、赤字だった費目は、翌月、予算配分を変えてみて。
ヒント 2
通帳を家計簿代わりに
通帳は、できるだけ “かかりつけ銀行” の1冊に。そうすることで収支がまとまり、家計簿のように使える。
給料が入ったらその金額を丸で囲み、次の給料日前に残った金額にも丸を。これで収支のプラス・マイナスが一目瞭然。
通帳は、普通預金口座と定期預金口座、貯蓄預金口座がセットになっている総合口座がおすすめ。
これを利用すれば、毎月一定額を普通預金から定期預金へ自動で移せる積立預金もできる。
これならますますお金がたまりやすい。
ヒント 3
手帳を活用する
日曜はランチ、木曜はスーパーで買い物など、予定を書き込む手帳は、今後かかってくるお金のこともわかる “予言の書” 。
そこで、手帳の日付欄の下半分には「○月○日ランチ(3,000円)」など、予定と予算をセットで記入。予算と比べて実際の収支が+か-かも記入して。
また、一週間の終わりである日曜の欄には、その時点での財布の残金を、だいたいでよいので記入。
次に銀行でおろすまでに使えるお金を把握し、お金の使い方を上手にコントロール。
ヒント 4
部屋を片づける
部屋が片づいていないと、必要なものと不要なものが混在し、あるにもかかわらず、ないと思ってまた買ってしまいがち。
なので、不要なものは処分し、厳選したお気に入りだけの空間になるように部屋を片づけて。
私の提案は、食器はひとりひとつ。つまり、茶碗も汁椀もカップも人数分だけ持つこと。
また、洋服は1着買ったら1着捨て、同じ数を保つこと。
雑貨はそのものだけを見て考えるのではなく、部屋のイメージに合うものを吟味して処分、購入を。
ヒント 5
冷蔵庫を整える
冷蔵庫に、賞味期限が切れた食材が眠っているのでは? 冷蔵庫= “食費の通り道” が整理されていないと、むだな出費が増え、物を腐らせることに。
これでは冷蔵庫の中でお金を腐らせているようなもの。
そこでまず、冷蔵庫の食材を出し、不要なものは処分。
処分した食材と同じものをまた買いそうになったら、本当に必要かを再考して。
庫内は段ごとに食材の住所を決め、奥まで物を詰め込まず、扉を開けたら食材を全部、見わたせるように工夫して。
〈監修/市居 愛 イラスト・文字/くぼあやこ 取材・文/宇野津暢子〉
市居 愛(いちい・あい)
マネーコンサルタント。マザーミー代表取締役。夫婦無職という自身の経験をもとに、主婦のお金の悩みを解消するコンサルティングや起業支援アドバイスなどを行う。著書『お金を整える』(サンマーク出版)が話題に。2児の母。
※ 記事中の情報は『天然生活』本誌掲載時のものです