(『天然生活』2017年3月号掲載)
引き出し収納、散らからないコツ
引き出し収納のいいところは、見下ろせば、何が入っているのかが一目瞭然 であること。
この “視点” が大切ですから、常に “上からの見え方” を意識すると、小さなものでも迷子になることはなく、その長所を存分に生かせます。
というわけで、引き出し収納は、 “重ねる” は厳禁。
重ねるにしても、少しずらすなどしてパッと見たときに何が入っているのかが、わかるように工夫します。
あとはなるべく、高さをギリギリまでそろえる こと。
重ねることができない引き出し収納ですから、なによりもったいないのは、上部のデッドスペース。
引き出しにちょうどよく収まる高さの容器などを利用して空間を最大限に利用すると、収納力がグンとアップします。
さらに、不動さん宅で目をひいたのは、仕切り使い。
引き出しは、その名のとおり “引き出す” 動作なので、出し入れのたびに、中のものが動いてしまいます。
収納するときにいくらきれいに並べても、使っていくうちに雑然としてしまう のが、数少ない短所。
そこで、仕切り代わりにケースやかごを使って大ざっぱにでもまとめておくと、頻繁に使う引き出しも、いつだってきれいに整ったまま。
視点を意識することと、仕切り使いで、便利な引き出し収納は、ますます使いやすくなります。
引き出しの高さに合うものを効率よく選ぶ
作業台下に置いているキャスター付きの引き出しには、ハーブやスパイス、びんに移した乾物などを立てて収納。高さがあるものは、寝かせて。
ステンレスバットに入れて仕切れば、少々こぼれても掃除が簡単
カトラリーは、テーブルの引き出しに
カトラリーを食器棚に収納する人も多いけれど、食卓で使うものなので、不動さんはテーブル備え付けの引き出しに収納。小さなかごに種類ごとに分けてしまっている。
アルミケースに入れる場合は、音が立たないように布を敷いて
引き出しごとに、用途を決める
お菓子づくりに使う道具は、この引き出しにひとまとめ。手土産にすることも多いので、ラッピンググッズもここに。
汚れ防止のために英字新聞を敷くと、実用的であるばかりでなく、かわいらしい雰囲気にもなる
かさばる&増えるものは、深めの引き出しに
保存容器は、なるべく形をそろえて、スタッキングできるものを購入している。
容器とふたをそれぞれまとめて収納することが、数が増えてもかさばらない収納のコツ。
高さのあるびん類も、こちらにまとめて収納する
◇ ◇ ◇
不動家の台所
〈撮影/柳原久子(https://water-fish.co.jp/) 取材・文/福山雅美〉
不動美穂(ふどう・みほ)
長女、長男、夫と暮らす。障がい者支援事務所に勤務。利用者とともに布小物や陶器の小物を制作し、販売している。
インスタグラム@koinonia8man
※ 記事中の情報は『天然生活』本誌掲載時のものです