• ハーブを使ってみたいけど、どのように使えばよいのかわからない……。料理、セルフケア、美容など、ハーブの使い道は実にハーブの使い道は実にたくさんあります。そこで、ハーブ歴28年、自社農園でハーブの生産や講座を行っている小川穣さんに、ハーブ生活を始める第一歩について教えていただきます。

    ハーブのお話をする前に

    画像: フレッシュハーブの収穫

    フレッシュハーブの収穫

    早速ですが、皆さんはハーブにどんな印象を持たれていますか?

    ・体によさそう 
    ・なんかオシャレ 
    ・いい香り 
    ・美味しい 
    ・香りがダメ 
    ・味が苦手 
    ・自分には向いてない 
    ・続かなかった 
    ・家族に嫌いっていわれた

    うん、全部正解です。ちなみにここに記載のない印象をお持ちの方もおられると思いますが、それも正解です。

    実はハーブと呼ばれる植物は星の数ほどあって、ミントだけでも雑種を合わせたら1,000種類以上あるといわれています。そんな数が多いものにいろいろな評価や印象があるのは当然ですよね。

    そこで1回目の今回は「ハーブは使う目的によって必要な情報と利用の仕方が変わってくるよ」というお話をしようと思います。

    はじめまして

    画像: フレッシュハーブブーケ

    フレッシュハーブブーケ

    天然生活webの読者の皆さま、はじめまして。この度ハーブのお話をさせて頂く事になりました、小川穣と申します。普段は自分の会社でハーブティーをつくって販売したり、自分の畑で仲間とハーブでワイワイしたり、NPOの皆さまとハーブガーデンの管理をしています。

    まずは少しだけ自己紹介をさせて下さい。

    ハーブとの出合いのきっかけは中学〜高校時代に母がハーブにハマったこと。畑づくりやハーブ作業の手伝い、毒見的な役割を経て、ほかにはない世界観をハーブに覚え興味を持ちました。

    そこからハーブとはつかず離れずで、27歳くらいのときにハーブを仕事にしようと思い、ハーブ界で重鎮の外山たら氏に師事し、その後2012年に自分の会社を立ち上げました。師匠にはハーブの知識や情報も教えていただきましたが「ハーブを使う事でこんな楽しいことができるよ」ということをより多く教えていただきました。

    自分も基本的にハーブが好きというよりかは、ハーブがつくれる環境や笑顔が大好きな人間なので、そのスタンスで読者の皆さまにハーブの情報をお伝えできればと思っています。

    ハーブを使う目的

    画像: マロウ・カレンデュラ・カモミール

    マロウ・カレンデュラ・カモミール

    それでは、ハーブのお話をはじめましょう。

    2020年の新型コロナウイルス禍を経てハーブに改めて注目が集まりました。新型コロナウイルスに対しての有効的な薬がないなかで、未病や体調管理に役立つもののひとつとして、ハーブに興味を持たれた方が多かったと感じています。

    免疫力向上に役立つエキナセア、風邪のひき始めに役立つエルダーカモミール、抗菌・抗ウイルスに役立つタイムといった情報はテレビやネットで紹介されました。またお医者さんがコロナウイルスの作用を分析し、それを抑えることに役立つよとアーティチョークを紹介している動画もありました。

    漢方的なお薬として利用するイメージが強いハーブですが、「ハーブ」とは歴史的に人類の生活に役立ってきた植物の総称です。ハーブの利用された歴史をたどると、衣食住のあらゆるところで利用されていて、ハーブにまつわる逸話や神話、物語も多く見かけます。

    自分の母の場合はこういったハーブの昔ながらの利用法を生活に取り入れたい!と憧れたことがハーブに興味を持ったきっかけで、その当時は気付けば台所でハーブ染をしてました。

    画像: 藍の生葉染

    藍の生葉染

    それぞれのハーブの使い方

    画像: 摘みたてのカレンデュラ

    摘みたてのカレンデュラ

    仕事上、ハーブに興味がある方とお話する機会が多いのですが、ハーブに対する興味の入り口はさまざまです。

    健康や美容のセルフケアに利用したい方、料理に使いたい方、ガーデンや飾りなど生活にハーブを取り入れたい方、アロマの利用からハーブに興味を持つ方。

    それぞれ皆さんいろんな入り口でハーブに興味を持たれて、どう利用したいかという目的が違います。目的が変わると少しずつ必要な情報や使い方が変わるので、漠然とハーブの情報を伝えるだけでは理解してもらえないことが多いです。

    さらに情報や技術が発展した現代ではさまざまなプロの方達のレベルがめちゃめちゃ高くて、利用する状況や使い手さんによってハーブの使い方が多様化しました。

    シェフ、パティスリー、ガーデナー、医者、美容関係者、健康食品。これらのプロの方達が「お客様を喜ばせたい」「お客様にこういうふうになってほしい」という目的に対してつくり上げたハーブのメソッドはとても素敵な利用法で、よくサービスや商品としてテレビやインターネットで見かけます。

    結果「ハーブってなんかすごいんじゃない?」って話になるのですが、でも、入り口の「まずどうやって使えばよいの?」は意外と表面化されていないんですよね。

    はじめの一歩

    画像: カモミールの自然乾燥

    カモミールの自然乾燥

    そこで、ハーブに興味があるけどなにから始めたらよくわからないという方。まず自分はハーブをなにに利用したいか?という目的をイメージして情報を整理しやすくしてみましょう。

    ・体調管理や美容のセルフケアに使いたい
    ・自然のものを日常に取り込みたい
    ・疲れたり、困っている人にハーブで役に立ちたい
    ・家族に喜んでもらいたい

    イメージは漠然としたものでもOK。こんな形でも、利用する目的がイメージできればもう半分以上の作業はおしまいです。あとは皆さまの目的に合ったハーブはどんなものか? どんな使い方をすればよいか? の情報探しでピースを埋めていきましょう。

    そしてそんな情報、アイデア、事例をこれからこのコラムでぜひ探してみて下さい。

    「ハーブのある暮らし」

    画像: マドラー的なハーブのブーケティー

    マドラー的なハーブのブーケティー

    コラムのお話を頂いた際、天然生活webさんのご挨拶に書いてあるコンセプトを読ませて頂きました。すごく共感して、すごく素敵だなって思いました。これからこの記事を書くにあたって、ハーブで無理なく、日常を楽しみながら、日々居心地がよくなる。そんなハーブの情報を共有できればと考えております。それではどうぞよろしくお願いたします。


    画像: 「ハーブのある暮らし」

    小川 穣
    AGRU代表・NPO日本コミュニティーガーデニング協会会長。
    ハーブ・果実の生産及び収穫や加工品の販売を行いながら、暮らしに役立つグリーン・食関連の地域プロジェクトや農やハーブに関する講座の講師として活動している。

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