• 台湾発の靴下ブランド「+10・テンモア」がお届けする「テンモア旅行社」。まるで気のおけない友人に連れられて台湾に行ったような、リラックスした空想旅行。今回皆さんをお連れするのは、台湾の「路地」。中国語で「巷子(シャンズ)」と呼びます。台湾の素敵なカルチャーは、日々の暮らしの中で、この路地から生まれているんですよ。ナビゲーターの陳小爵(チェン・シャオジュエ)に、お気に入りの路地を教えてもらいましょう!

    こんにちは、陳小爵です。

    私たちにとって路地とは、「生活はすべて巷子(シャンズ)の中にある」といってよいくらい、安心できる場所。台湾は、すごく高級な住宅街にもおもしろい路地があるんです。

    日本の路地とはまた違う、愛すべき台湾の路地をご紹介します!

    「南昌路(なんしょうろ)」の路地

    2012年、「+10・テンモア」では二十四節気のひとつ「啓蟄(けいちつ)」をテーマにした靴下を出しました。

    「啓蟄」は、冬から春に移り変わる中で、すべての虫が起きるという節気。私たちは台湾特有種の昆虫たちのワッペン付き靴下をデザインし、生活の中の異なるスタイルを、台湾の何でもない風景が広がるこちらの路地で撮影してみました。

    画像1: 「南昌路(なんしょうろ)」の路地

    台湾の路地でよく見かける赤といえば、満開のブーゲンビリア。

    車やバイクが至るところに駐車してあったり、住民たちが育てている盆栽が適当に、しかも大量に置かれていたり。こういった風景が台湾の路地らしさだと思います。

    画像2: 「南昌路(なんしょうろ)」の路地

    細い路地でも、車やバイクはけっこうなスピードで通過するのが台湾流。歩くときにはとても注意するよう、台湾人は幼い頃から鍛えられているんですよ。

    画像3: 「南昌路(なんしょうろ)」の路地
    画像4: 「南昌路(なんしょうろ)」の路地

    ここで演出にひと役買ってくれたのは、テンモアスタッフのJoisが飼っている犬です。

    拾ったから正確には分からないけれど、ラブラドールに台湾犬が混ざっているような感じ。テンモアスタッフはみんな、台湾で大人気のミュージシャン、「ジェイ・チョウ」に似ていると思っているんですけど、どうでしょうか?

    画像5: 「南昌路(なんしょうろ)」の路地

    台湾の路地には、犬が溶け込んでいます。リードをしていない犬が歩いていても、みんな当然のように「きっとどこかのお家の犬なんだな」と思うんです。

    松山高校の裏路地は、私たちのホーム

    テンモアは、台北市内にある「松山高校」で出会った、高校時代の友人たちで設立しました。だから私たちにとって、この高校は大切な場所。いまでもこのエリアでよくごはんを食べるし、学校で撮影したことも。

    画像1: 松山高校の裏路地は、私たちのホーム
    画像: このプール(「游泳池」は中国語でプールのこと)も、いまはもう取り壊されてしまいました。

    このプール(「游泳池」は中国語でプールのこと)も、いまはもう取り壊されてしまいました。

    学校の裏路地で撮影したこともあります。

    画像2: 松山高校の裏路地は、私たちのホーム
    画像3: 松山高校の裏路地は、私たちのホーム

    私たちが卒業したずっと後になって、この学校のすぐ裏手に、「松山文創園區」という大きなカルチャークリエイティブパークができました。

    アートやカルチャー関連のイベントが行われていて、日本からの観光客もたくさん訪れる場所です。

    画像4: 松山高校の裏路地は、私たちのホーム

    そんなこともあって、この裏路地も次第に姿を変えていきました。学校近くにあったこの淡いブルーの壁は、昔ながらのタイルが貼られているのがとても好きだったのですが、いまは取り壊され、カフェになっています。

    いま、「松山文創園區」がある場所は、もともと訪れる人が少なかったので、台北の中心部なのに、とてもたくさんの自然生態が残っている場所でした。

    「松山文創園區」は、動植物など、その生態系をできるだけ残そうとしてくれています。私たちは以前彼らとコラボレーションした靴下をつくったとき、この場所の建築や植物、そして鳥類をモチーフにしたことがあります。

    このエリアの食堂やジュース店は「松山高校の学生は5元割引」といった学生割引があって、学生時代には毎日のように通っていました。大部分はすでになくなってしまいましたが、まだがんばって残っているお店もあるんです。

    画像5: 松山高校の裏路地は、私たちのホーム

    私たちがおすすめする、松山高校付近のグルメリスト

    味家魯肉飯

    魯肉飯(ルーローファン)店。おすすめは「鳳梨苦瓜雞湯(パイナップルとゴーヤの鶏スープ)」と「蛤仔雞湯(ハマグリと鶏のスープ)」。

    劉記客家小吃

    サンラータンを汁なし麺にしたような「酸辣麵」という、とっても珍しいメニューがあります。

    餓補煎酥包

    「水煎包」は、中高生が放課後に絶対買うおやつです。

    AWESOME BURGER

    手で食べるハンバーガー店(おしゃれなお店なのに、言われないとナイフを出してくれないんです)。



    画像: 私たちがおすすめする、松山高校付近のグルメリスト

    +10・テンモア

    2012年に台湾で設立された靴下ブランド。日本語で紹介された書籍に『+10 テンモア台湾うまれ、小さな靴下の大きな世界(トゥーヴァージンズ)』がある。2016年から毎年春夏には台湾に生息する海の生き物をモチーフにしたデザインを発表。4月15日に登場する2021年春夏の新作シリーズは『micro-』と題し、宇宙の中で孤独な物質はなく、アメリカの思想家ヘンリー・ソローが「野性の中に世界は保存される」と語っているとおり、すべてが関連していると説いている。

    日本語オフィシャルサイト
    https://www.10moresocks.com/?Culture=ja-jp
    日本からは通販サイト「Pinkoi」でも購入可能
    https://jp.pinkoi.com/store/10moresocks

     

    取材・文/近藤弥生子(こんどう・やえこ)
    2011年2月より台湾在住の編集・ライター。日本語・繁体字中国語でのコンテンツ制作を行う「草月藤編集有限公司」を主宰。台湾で妊娠・出産後に離婚し、シングルマザーとして6年間過ごしたのち、台湾人と再婚。現在2児の母。ブログ『心跳台湾』で台湾での暮らしを綴っている。初の著書『オードリー・タンの思考 IQよりも大切なこと』(ブックマン社)amazonで見る が発売になったばかり。
    http://www.yaephone.com/



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