春に出回るキャベツ「グリーンボール」
グリーンボールは春に出回る、肉厚の葉が特徴のキャベツの品種です。通常の平たいキャベツと比べると、グリーンボールはやや小ぶりで、球のように丸い形をしています。
キャベツはビタミン類が豊富。「キャベジン」という薬があるように、胃潰瘍などに効果があるといわれ、ビタミンUも含む、食べる胃腸薬です。
グリーンボールは通常のキャベツと比べて、栄養価が高い傾向にあります。
グリーンボールの選び方
グリーンボールは、巻きが甘く、重いものを選びます。巻きがしっかりしていると、葉が潰されて硬くなってしまいます。
グリーンボールの下処理や保存方法
下処理の方法
芯の周りに、包丁で1/4ぐらいの深さに切り込みをいれて、芯をくり抜きます。
保存方法
濡らしたペーパータオルを芯に入れ、全体をペーパータオルで包み、ラップで覆い、芯を上にして冷蔵庫で保存します。
葉を剥がす方法
芯の穴に流水を強めに流し、グリーンボールの外側を両手でゆするように動かしながら、水の力で葉を剥がします。
グリーンボールのだし浸しのつくり方
さっと茹でて、出し浸しに。甘くて柔らかいグリーンボールが、カリカリベーコンとよく合います。
グリーンボールが手に入らない場合は、一般的なキャベツで代用することも可能です。
材料(つくりやすい分量)
● グリーンボールの葉(キャベツの葉でも可能) | 4枚 |
● 塩 | 適宜 |
● 薄切りペーコン | 50g |
● 濃いめのだし汁 | 2カップ |
● A | |
・酒 | 大さじ2 |
・塩 | 小さじ1/4 |
・薄口醤油 | 大さじ1と1/2 |
つくり方
1 グリーンボールの葉は、縦半分に切る。芯は切りそろえる。ベーコンは、弱火のフライパンに入れ、脂を出すようにカリカリに炒めてからペーパータオルに取り、脂を切る。
2 沸騰した湯に塩を加え、グリーンボールの芯を先に入れる。葉は、さっと湯通し程度に火を通し、冷水に取る。
3 水気を絞り、葉は1cm幅、芯は繊維にそって薄切りにする。再度水気を絞り、Aに10分程浸ける。いただく時にだし汁ごと盛り、ベーコンをあしらう。
〈料理/松田美智子 撮影/山田 耕司〉
松田美智子(まつだ・みちこ)
日本料理をベースにした家庭料理の教室を1993年より主宰。鎌倉で育った子ども時代から身近だった保存食づくりを基本に、いまの時代に無理なく楽しめる季節の仕事を提案。著書に『丁寧なのに簡単な季節のごはん』(小学館) amazonで見る など。