• お菓子づくりは、道具をいろいろと揃えるところから始まります。そうなると、なるべく少ない道具でつくりたいのが本音。今回、菓子研究家の加藤里名さんに教えていただいたのは、ステンレス製の18cmパウンド型でつくれるいちじくの水ようかん。夏におすすめのさっぱりした口当たりです。
    (『あれもこれも作れる! パウンド型のいちばんおいしいお菓子たち』より)

    いちじくと粒あんが好相性

    いちじくの存在感が際立つ水ようかんです。粒あんと意外なほどマッチして、新たな和菓子の魅力を垣間見ることができます。ボリュームがあるので薄く切って食べるのがおすすめ。

    いちじくの水ようかんのつくり方

    材料(ステンレス製18cmパウンド型1台分)

    ● ミネラルウォーター300cc
    ● 粉寒天3g
    ● 上白糖20g
    ● 粒あん300g
    ● 塩ひとつまみ
    ● くるみ(ロースト済み、粗く割る)20g
    ● ドライいちじく100g

    ドライいちじくは、熱湯をかけて水けをきり、4等分に切る。

    画像: 生地になじみやすいよう、熱湯をかけてふやかしておく

    生地になじみやすいよう、熱湯をかけてふやかしておく

    下準備

    ・型の内側を水で濡らしておく。

    画像: 型から取り出しやすいように水でさっと濡らしておく

    型から取り出しやすいように水でさっと濡らしておく

    ・必ずステンレス製のパウンド型を使用してください。

    つくり方

     鍋にミネラルウォーターと粉寒天を入れ、泡立て器で混ぜて粉寒天を溶かす。強火で煮立てて弱火にし、ゴムべらでゆっくり混ぜながら2分ほど煮る。

    画像: 泡立て器で混ぜて粉寒天を溶かしてから火にかける。煮るときはゴムべらで混ぜながら煮て

    泡立て器で混ぜて粉寒天を溶かしてから火にかける。煮るときはゴムべらで混ぜながら煮て

     上白糖を加え、混ぜて溶かす。粒あんを2回ほどに分けて加え、そのつど混ぜながら溶かす。

     強火にして軽く煮立て、再び弱火にして、ゆっくり混ぜながら5分ほど煮詰める。火を止め、塩を加えて混ぜる。

     ボウルに移し、底を氷水にあててゴムべらで混ぜながら粗熱をとる。

    画像: 鍋のまま冷ますと時間がかかるのでボウルに移す。湯気が出なくなればOK。冷やしすぎると一気に固まるので注意。写真はこしあんを使用

    鍋のまま冷ますと時間がかかるのでボウルに移す。湯気が出なくなればOK。冷やしすぎると一気に固まるので注意。写真はこしあんを使用

     型にの1/2量を入れ、ドライいちじくとくるみをのせる。残りのを入れて表面を平らにならし、ラップをせずに冷蔵室で1時間ほど冷やし固める。

    画像: バランスよくのせて、カットしたときに具材がかたよらないようにする

    バランスよくのせて、カットしたときに具材がかたよらないようにする

     水ようかんと型の間にナイフを差し込みながら1周し、すき間を作る。バット(なければ、ひと回り大きい皿)をかぶせてひっくり返し、水ようかんを取り出す。

    画像: バットの代わりにひと回り大きい皿でも。スムーズに取り出せない場合は、もう一度ナイフを差し込み、空気を入れる。写真はイメージ

    バットの代わりにひと回り大きい皿でも。スムーズに取り出せない場合は、もう一度ナイフを差し込み、空気を入れる。写真はイメージ

    【note】
    ・具材は、栗の渋皮煮やドライアプリコットなどでつくってもおいしいです。

     

    <レシピ/加藤里名 写真/三木麻奈 スタイリング/駒井京子>

    当記事は『あれもこれも作れる! パウンド型のいちばんおいしいお菓子たち』(主婦と生活社)からの抜粋です


    画像: つくり方

    加藤里名(かとうりな)
    菓子研究家。大学卒業後、会社員として働きながら「イル・プルー・シュル・ラ・セーヌ」でフランス菓子を学び、退職後に渡仏。パリの「LE CORDON BLEU」の菓子上級コースを修め、その後は人気パティスリー、「LAURENT DUCHÊNE」にスタージュとして勤務。帰国後は2015年より東京・神楽坂にて「洋菓子教室 Sucreries」を主宰。伝統的なフランス菓子のみならず、最新のトレンドを踏まえた洋菓子を、教室、SNS、書籍などで広く発信している。著書に『ナンバーケーキ』(主婦と生活社)、『はじめてのクッキー缶』(家の光協会)、『レモンのお菓子づくり』(誠文堂新光社)など。


    『あれもこれも作れる! パウンド型のいちばんおいしいお菓子たち』(加藤里名・著/主婦と生活社・刊)

    『あれもこれも作れる! パウンド型のいちばんおいしいお菓子たち』(加藤里名・著/主婦と生活社・刊)

    『あれもこれも作れる! パウンド型のいちばんおいしいお菓子たち』(加藤里名・著/主婦と生活社・刊)

    パウンド型で作るお菓子というと、どうしてもパウンドケーキを思い浮かべがちですが、実は作れるお菓子はもっとたくさん。この本ではパウンド型で作れるお菓子を、「しっとり」「ふわふわ」「どっしり」「ぷるぷる」という4つの食感に分け、紹介しています。パウンドケーキはもちろん、フィナンシェやガレットブルトンヌのようなクッキー、ショートケーキ、カステラ、水ようかん、アイスケーキやプリン、ゼリーなど、15種のお菓子、45のレシピを掲載。パウンド型ひとつあれば、おうち時間がもっと楽しくなりそうです。



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