• ハーブ農家の小川さんにハーブを使ったバーベキューの下ごしらえを教えていただきました。ハーブをうまく使うコツは、量とタイミングを調整すること。使い方さえわかれば手軽にハーブ料理を楽しむことができます。おいしく、見た目も美しいハーブバーベキュー、ぜひお試しください。

    ハーブでちょっとぜいたくなバーベキュー

    画像: ハーブでちょっとぜいたくなバーベキュー

    ハーブを育てる醍醐味の一つは、摘みたてのハーブを使って、おいしい料理をつくることではないでしょうか?

    ハーブをうまく使うコツは、量とタイミングを調整すること。使い方さえわかればハーブ料理は意外と簡単です。

    今回は、ハーブを使ったバーベキューの下ごしらえの方法をご紹介します。ハーブバーベキューでちょっとぜいたくな、おうち時間を楽しんでみませんか?

    ハーブの使い方はいろいろ

    画像: ハーブの使い方はいろいろ

    ハーブは主に、香りづけ、くさみ消し、味つけ(辛味や甘味)、色づけに使われます。

    ● 香りづけ(オレガノ、ローズマリー、ベイリーフ、ディル、コリアンダーなど)

    ● くさみ消し(ガーリック、ジンジャー、パセリ、オレガノ、ベイリーフなど)

    ● 辛味、甘味づけ(唐辛子、マスタード、生姜、胡椒、ステビアなど)

    ● 色づけ(ターメリック、サフラン、パプリカ、クチナシなど)

    ハーブを使い慣れていないと、ついたくさんの量を使ってしまいがちですが、まずは、食材のくさみ消しとして少量から使っていただくと、素材の味の変化を感じやすいです。

    ハーブは使うタイミングによって香りや風味が変わります

    画像: ハーブは使うタイミングによって香りや風味が変わります

    ハーブは、加熱すると香りや風味が出るので、使うタイミングで香りの強さが変わります。

    加熱前にハーブを使う場合

    食材のくさみ消しや色づけに使います。ハーブの香りは弱いです。

    〈おすすめの使い方〉

    ・チキンにローズマリーをまぶす、もしくは巻きつける。

    ・むき海老にディルをまぶす。

    ・豚肉にセージやベイリーフを貼り付ける。

    加熱中にハーブを使う場合

    食材のくさみ消しや香りづけ、色づけ、辛味づけに使います。ハーブの香りは弱めです。

    〈おすすめの使い方〉

    ・カレーやポトフなどの煮込み料理にベイリーフやパセリを入れる。(くさみ消し)

    ・食材を調理するオイルにニンニクやローズマリーを入れる。(香りづけ)

    ・パエリアやご飯にサフランを入れる。(色、香りづけ)

    加熱後、または食べる直前にハーブを使う場合

    食材の香りづけや辛味づけに使います。ハーブの香りは強く残ります。

    〈おすすめの使い方〉

    ・ピザにオレガノをふりかける。(香りづけ)

    ・サラダにディルを入れる。(香り、風味づけ)

    使う量やサイズ感、ドライかフレッシュかでも味が変わるので、自分のお気に入りを見つけたらメモに残しておく事をオススメします。

    ハーブでバーベキューの下ごしらえ

    画像: ハーブでバーベキューの下ごしらえ

    下ごしらえは加熱前の作業なので、くさみ消しとしてハーブを使います。量を多めに使って、すり込むようにして漬け込み、食材にほんのり香りを残すのがバーベキュー風です。

    それでは、おすすめの下ごしらえの方法をご紹介します。

    サーモンのハーブ焼き

    画像: サーモンのハーブ焼き

    レモンバーベナの爽やかな香りとディルの酸味がサーモンの塩味を引き立たせてくれます。カリッと食べたい場合はそのまま、ホクホクに食べたい場合はバターと一緒にホイル焼きがオススメ。

    材料(つくりやすい分量)

    ● サーモン500g
    ● ディル2本
    ● レモンバーベナ8枚
    ● フェンネル花8枚

    つくり方

     サーモンの表面が隠れるようにハーブをのせる。

     ラップで包んで冷蔵庫で半日〜1日寝かす。

    ハーブバーベキュー風 カツオのたたき

    画像: ハーブバーベキュー風 カツオのたたき

    カツオの香ばしさと紫蘇の清涼感が相性抜群。にんにくやオレガノは香りがつき過ぎないくらいが食欲をましてくれます。

    材料(つくりやすい分量)

    ● カツオ400g
    ● 紫蘇10枚
    ● 赤紫蘇10枚
    ● オレガノ花穂3本
    ● にんにく半かけ
    ● 胡椒適量

    つくり方

     粗みじん切りにしたハーブをカツオ全体にまぶす。

     ラップで包んで冷蔵庫で半日〜1日寝かせる。カツオは表面だけ焼いてレモンや醤油で食べる。

    クローブ風味のバーベキューポーク

    画像: クローブ風味のバーベキューポーク

    クローブの濃厚な香りが、豚肉を油感を調和してくれます。さらにハーブの甘みを出したければセージを倍量にします。焼く前に適度なサイズにカットすると焼きやすいです。

    材料(つくりやすい分量)

    ● 豚肉ブロック500g
    ● クローブ適量
    ● セージ10枚
    ● ローズマリー4本
    ● 塩・胡椒適量

    つくり方

     豚肉にクローブを6〜7cm間隔で差し込み、塩こしょうを表面にまぶす。

     ローズマリーとセージを豚肉に巻きつけて、ラップに包んで冷蔵庫で1日寝かす。

    鶏肉のハーブマリネ

    画像: 鶏肉のハーブマリネ

    レモンバームやレモンのさっぱりとした酸味と、ミントやローズマリーの清涼感がで口触りのよいバーベキューチキン。焼く段階でしっかり油を落としてあげるとよいでしょう。

    材料(つくりやすい分量)

    ● 鶏むね肉800g
    ● ミント2本
    ● レモンバーム3本
    ● ローズマリー1本
    ● レモンの絞り汁適量
    ● にんにく1かけ
    ● 塩・胡椒適量

    つくり方

     とり胸肉を少し大きめの1口サイズに切ったら、塩・胡椒をまぶす。

     ミント、レモンバーム、ローズマリーは葉だけをきざみ、レモン汁と一緒にオリーブオイルにつけてハーブオイルを作る。

     ジップロックの中で鶏肉をハーブオイルにつけて冷蔵庫で半日〜1日置く。


    今回はバーベキュー用なので食材のサイズがちょっと大きめですが、少量にして、ご家庭でも応用いただけます。

    おなかも見た目も満足できる簡単ハーブ下ごしらえ。ぜひお試しください。

    それではハーブで素敵な1日を!


    画像: つくり方

    小川 穣
    AGRU代表・NPO日本コミュニティーガーデニング協会会長。
    ハーブ・果実の生産及び収穫や加工品の販売を行いながら、暮らしに役立つグリーン・食関連の地域プロジェクトや農やハーブに関する講座の講師として活動している。

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