ずっと変わらない〈ルマンド〉の安心感
大人になって出合ったおいしさ
甘いものを買うときには、つい〈ルマンド〉を選んでしまうという、オガワさん。
パリッ、サクッ。〈ルマンド〉ならではの、口の中で上品にほどけるような食感。あの食感を求めて、ついついスーパーで手にとってしまうんだそう。
オガワさん流の食べかたや、〈ルマンド〉にまつわるエピソードを聞かせていただきました。
「幼少期のおやつというと、母の手づくりがほとんど。市販のお菓子で食べた記憶があるのは、おせんべいくらいですかね。そういったことの反動で、大人になってからは好きなお菓子を買うと、ひとりでひと袋、一気に食べてしまうこともあります。特に〈ルマンド〉は、あの食感とおいしさ、どちらにも中毒性があって危険なおやつのひとつです」(オガワナホさん)
パリパリ感と、ココアクリームのバランス感が好きだと話すオガワさん。
仕事中、机に1本持って行って食べながら、「やっぱり1本じゃ足りない」とキッチンに戻る、なんてことを繰り返しているんだとか。
飲みものを飲む暇もないくらい、次から次へと袋を開け続けてしまう〈ルマンド〉の中毒性。あの食感の秘密はどんなところにあるのでしょう。
月商10億円以上を売り上げた、センセーショナルなお菓子
「1974年に、創立50周年を記念して、三代目社長を中心に〈ルマンド〉を開発。ブルボン独自の製造技術や設備により、繊細なクレープクッキーの生地を何層にも重ねてつくっています。それを甘さ控えめのココアクリームで包むことで、独特な食感と味わいを実現。発売から50年近く、みなさまに愛され続けているロングセラー商品です」(ブルボン/広報担当者)
〈ルマンド〉は、当時一大センセーショナルな大ヒット商品となり、一時は生産が追いつかなく、生産設備も昼夜兼行で設置するなど、その後の新工場の建設へつながりました。
「ピーク時は、〈ルマンド〉を求めて問屋さんがトラックを仕立て、工場まで買い付けに来た、なんていうエピソードもあります。発売から1年半後の紙面では、『菓子1品では月商10億円以上は出ない、という当時の業界のジンクスを、完全に打ち破ってしまった』と紹介されました」(広報担当者)
当時のビスケットのヒット商品と同じ150円という価格、中が見える包装としたこと、それに独特の食感とおいしさで、大ヒット。それからいままで、基本的な部分はほとんど変えていません。
オガワさんも、「あの紫のパッケージは、印象的。子どもの頃から、特別感を感じるデザインなんですよね」と話していました。
ずっと変わらぬ安心感で、どの世代の人も魅了しつづけ、いまもなお定番人気のお菓子としてラインナップされています。
パリパリ感アップ! で、さらにおいしい
「いま、娘が3歳。まだチョコレートは与えていないんです。だから、寝かしつけ後のお楽しみタイムや、保育園に行っている間に食べることが多いかも。とはいえ、空袋なんかを見られて、さすがにバレてきている感じはありますが(笑)」(オガワさん)
おすすめの食べかたは、「冷蔵庫で冷やしてから食べると、ココアクリームが固まって、さらにパリパリ感が増すんです。おいしすぎて、バナナのようにむいては食べをくり返し、なくなるまで続けちゃうんですよね」と話します。
〈ルマンド〉をひとりじめできる期間は、あとわずかかも!?
個包装されているから、ひとりで食べても、みんなとシェアしても楽しめる。それも〈ルマンド〉の愛される秘訣かもしれません。
ルマンド
■内容量:12本
■価格:162円(税込)
■メーカー:ブルボン ブランドサイトを見る
〈撮影/山田 耕司 取材・文/山下あい〉
オガワナホ
東京出身のイラストレーター。ニューヨークの「ParsonsSchool of Design」イラストレーション科卒業。在学中より、フリーランスのイラストレーターとして活動を開始。クライアントは日本だけにとどまらず、海外でも活躍し、書籍や雑誌、web、雑貨、文具など幅広い分野のイラストレーションを手がける。独特の色使いとイラストのタッチは、旅好きを思わせる魅力がある。著書に『わくわく台北さんぽ』(誠文堂新光社)、『ナナとミミはぶかぶかひめ』(偕成社)など。
公式HP:https://naho.com/
インスタグラム:@nahoogawa_illustration