(『檸檬とラクダの発酵菓子』より)
塩麹を使ってつくる
檸檬クッキー
わが家で育つレモンの果汁をたっぷり使った「檸檬とラクダ」で大人気のクッキーです。
生地にりんごジュースの甘みを加え、ミルで砕いたてんさい糖粉糖を使うことで、繊細な甘みと食感を作り上げました。
アイシングの上にのせたローズの花びらとけしの実が香りと食感のアクセントになっています。
檸檬クッキーのつくり方
材料(直径6cmのドーナツ形クッキー18枚分)
◎ A(合わせてふるう) | |
・ 薄力粉 | 125g |
・ てんさい糖粉糖(つくり方は下記) | 20g |
◎ B | |
・ ココナッツオイル | 60g |
・ 塩麹 | 3g |
・ りんごジュース(果汁100%) | 9g |
・ アガベシロップ | 1g |
◎ アイシング | |
・ てんさい糖粉糖(つくり方は下記) | 85g |
・ レモン汁 | 21g |
◎ トッピング | |
・ ばらの花びら(製菓用/ドライ)、けしの実 | 各適量 |
ココナッツオイル
香りのないタイプを使っています。サクサク、またはしっとりとした食感が欲しいお菓子に。固形と液体を食感によって使い分けます。「ココウェル」の「有機プレミアムココナッツオイル」を使用。液体にする方法は、オイルが固まっている場合は、袋(容器)ごと40℃くらいの湯煎にかけて溶かす。
りんごジュース
秋田「五十嵐果樹園」のりんごジュースは、100%ストレート果汁。低農薬、化学肥料不使用の秋田産サンふじを使用しており、ほのかな甘みのアクセントに使います。
アガベシロップ
「マヤ・ゴールド」の「オーガニック アガベシロップ」。少量でもしっかり甘みを感じられ、コクのある甘みと生地に少しねちっとした食感が欲しいときによく活用します。
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てんさい糖粉糖のつくり方
てんさい糖(粉末タイプ)を上記写真のミルに入れ、30秒ほど攪拌して、さらさらの粉糖にする。
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下準備
オーブンは170℃に予熱する。
つくり方
1 ボウルにBを入れ、泡立て器で軽く混ぜる。
2 1にAを一度に加え、ゴムべらで粉と液体を一体化させるようにしっかりと混ぜ、手でひとまとめにする。
3 オーブンペーパーの上に2をのせる。ラップをかぶせ、麺棒と3mm厚さのルーラーを使って、なるべく正方形になるようにのばす。ラップをしたままオーブンペーパーごと天板にのせ、冷蔵庫で2分ほど冷やす。
4 冷蔵庫から3を取り出し、ドーナツ形の型で抜く。もしも生地が割れてしまったら、1~2分置いてから抜く。
5 オーブンシート(シルパン)を敷いた天板に4を並べ、170℃のオーブンで14分焼く。オーブンから取り出し、天板の上でそのまま冷ます。
6 ボウルにアイシングの材料を入れ、スプーンでよく混ぜる。ラップをかけて5分ほどおいてから、さらによく混ぜる。
7 5に、6のアイシングを指先で塗り、トッピングをのせる。
8 アイシングが固まるまで、そのまま乾かす。
※本記事は『檸檬とラクダの発酵菓子』(文化出版局)からの抜粋です
〈撮影/大森忠明〉
兼子有希(かねこ・ゆき)
「檸檬とラクダ」主宰。静岡県出身。民宿を営む家に生まれ、料理上手な祖母や母のもと、豊かな自然と季節の素材に囲まれて育つ。18歳で上京、会社員を経て、2013年に世界一周の旅に出る。帰国後発酵調味料の魅力に開眼し、2015年2月より自家製の麹や保存食から料理やお菓子を作る発酵料理人としての活動をスタート。静岡県藤枝市岡部を拠点に、ケータリングや出張料理、イベント出店などを行いながら、発酵菓子の販売を行なっている。ビーガンとは思えない奥行きのあるおいしさや美しい造形のお菓子が話題に。2022年内中に、藤枝市「ファミリー民宿朝比奈」内に「檸檬とラクダ」のアトリエ兼ショップがオープン予定。
塩麹・甘酒・みそなどの発酵調味料を使用した“発酵菓子”が人気の「檸檬とラクダ」。ビーガンで程よい甘さ、一部グルテンフリーも取り入れて、今、食べたい、作りたいお菓子を提案します。初のレシピ本です。