• 広島県尾道の瀬戸内海が見渡せる丘の上で、ロバと一緒に生活をする写真家の田頭真理子さん。海と山に囲まれた、雄大な自然の中でロバはどんな風に暮らしているのでしょうか? 田頭さんが、日常を切り取るように一枚一枚ていねいに撮影した写真とともにご紹介します。

    大好きな果実を食べて、雨露を凌いで

    プラテーラとダルボンの子、ロッサが生まれて9カ月が経ちました。すっかり緑は濃くなり、木には果実がなる季節。6月の牧場には、ロバの大好物がたくさん。

    まずはびわ。父がびわ採りに行くと、木の下でプラテーラ、ダルボン、ロッサが待っています。収穫かごの中に顔をつっこんでお父さんを困らせますが、びわをもらうと鼻を膨らませて喜ぶ姿にお父さん、思わず笑顔がこぼれます。

    画像1: 大好きな果実を食べて、雨露を凌いで

    びわが終わると次はプラム。熟れたプラムが時々ぽとりと落ちると、ロバたちはすかさずぼりぼり。プラムがなる時季は、プラムの木の下で実が落ちるのを待っています。

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    そのほか、やまもも、桑の実、梅、ロバも人間も大好きな実がたくさんなって、収穫に大忙しです。

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    梅雨も本格的になると、ロバ家族は小屋でじーっと耐えます。ロバは、雨があまり好きではありません。草を食べに外には出られないので、なるべく身体を動かさずに体力を温存しています。

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    長い雨が上がり、青々とした空と海の間には瀬戸内の島々がくっきり浮かび上がりました。灼熱の太陽が照りつける夏。ロッサは風の通る梅の木の下でのんびり。

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    ダルボンパパは、強い日差しが苦手。夏場はいつも木陰で休んでいます。

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    プラテーラだけはいつもと変わらず凛としているように見えます。

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    ロッサが生まれてそろそろ1年。お乳は離れたものの、まだまだプラテーラに甘えるロッサ君。

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    その頃、実はプラテーラのお腹の中には2頭目の命が宿っていました。なんとなくプラテーラがロッサから距離をとり始めています。ロバの子離れはわりと早いようです。ロッサそんな早くにママから離れられるのでしょうか。

    続きはまた次回。

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    田頭真理子(たがしら・まりこ)
    広島県尾道市出身。高校卒業後、写真家立木義浩氏と出会い写真家を志す。客船「飛鳥」船上カメラマンを経て、2005年キヤノンギャラリーにて初の個展「mobile sense」開催。その後フリーランスフォトグラファーとして活動を開始。2012年より尾道の実家で家族がロバを飼い始め、ロバと家族の暮らしを撮り始める。現在は、尾道と東京を行き来する2拠点で活動中。
    https://marikotagashira.com/



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