(『マドレーヌとフィナンシェの実験室』より)
※ 本記事は『マドレーヌとフィナンシェの実験室』(誠文堂新光社)からの抜粋です
ラベンダーアイシングマドレーヌのつくり方
油脂の一部をオリーブオイルに置き換えて作るマドレーヌは、きれいに膨らんでさっくりとした食感に。オリーブオイルの風味はラベンダーとの相性も良いです。
材料
〈マドレーヌ〉
● 無塩バター | 40g(常温に戻す) |
● オリーブオイル | 20g |
● はちみつ | 10g |
● 全卵 | 60g(常温に戻す) |
● グラニュー糖 | 40g |
● レモンの皮 | 0.5個 |
● バニラエッセンス | 5滴 |
(またはバニラビーンズペースト1g) | |
● 薄力粉 | 50g |
● ベーキングパウダー | 2g |
〈ラベンダーアイシング〉
● 粉糖 | 75g |
● 水 | 10〜15g |
● ラベンダー(ハーブティー用) | 2g |
下準備
○ 薄力粉とベーキングパウダーは目の粗いザルで合わせてふるっておく。
○ 型に刷毛で常温のバターを均一に塗って強力粉をふり、余分な粉をはたいて、冷蔵庫に入れておく。
○ 鍋に水を入れて70度ほどに温めておく。
○ グラニュー糖にレモンの皮をすりおろして混ぜておく。
○ オーブンは焼く前に天板も一緒に200度に温め、予熱する。
つくり方
1 バターをボウルに入れて湯煎で溶かす。オリーブオイル、はちみつを加えて50度を保っておく。
2 別のボウルに全卵を入れて泡立て器で軽くほぐす。グラニュー糖、レモンの皮、バニラエッセンスを加え、軽くすり混ぜる。
3 2のボウルを70度ほどの湯煎にかけて泡立て器ですり混ぜ、糖類が溶け卵液が40度ほどになったら湯煎からおろす。
4 ふるっておいた粉類を一度に加え、泡立て器で20回円を描くようにすり混ぜる。
5 1の50度に保ったバター類を半分加え、泡立て器で10回円を描くようにすり混ぜる。残りのバター類を加え、ゴムベラで周りを払い、4と同様に10回すり混ぜる。
6 ボウルにラップをし、生地を3時間ほど冷蔵庫で冷やして休ませる。
7 休ませた生地をゴムベラで滑らかにし、スプーンで型の8分目(25g)まで入れる。
8 200度に温めておいたオーブンを180度に下げ、180度で12分焼く。
9 オーブンから出したら型から外し、網に立てかけて冷ます。
10 ラベンダーアイシングを作る。ボウルにふるった粉糖を入れ、水を3回に分けて加えてゴムベラでよく練り混ぜ、ラベンダーも加えて混ぜる。
11 刷毛で表面にアイシングを薄く塗り、天板の上に並べ、200度で1分ほど焼いて表面を乾かす。
<レシピ/加藤里名 撮影/中本浩平 スタイリング/丸山勝代>
書籍『マドレーヌとフィナンシェの実験室』では、アレンジレシピのほか、失敗しそうなポイントを取り上げて、実際に正しい作り方で焼き上げたものと、失敗例を比べたり、材料の分量を変えて作ってみたら、焼き上がりはどう違うかを検証しています。さらに材料を変えて作ると、味、風味、食感の違いなども実験しています。ぜひご覧になってくださいね!
加藤里名(かとう・りな)
菓子研究家。大学卒業後、会社員として働きながら「イル・プルー・シュル・ラ・セーヌ」でフランス菓子を学び、退職後に渡仏。パリの「LE CORDON BLEU」の菓子上級コースを修め、その後は人気パティスリー、「LAURENT DUCHÊNE」にスタージュとして勤務。帰国後は2015年より東京・神楽坂にて「洋菓子教室 Sucreries」を主宰。伝統的なフランス菓子のみならず、最新のトレンドを踏まえた洋菓子を、教室、SNS、書籍などで広く発信している。著書に『はじめてのクッキー缶』(家の光協会)、『レモンのお菓子づくり』(誠文堂新光社)、『キウイのスイーツ』(マイナビ出版)、『ナンバーケーキ』『あれもこれも作れる!パウンド型のいちばんおいしいお菓子たち』『そのまま食べてもおいしい!ふわふわスポンジ生地のお菓子』(主婦と生活社)など。
◇ ◇ ◇
フランス発祥の焼き菓子、マドレーヌとフィナンシェ。本書では、この2つのおなじみのお菓子について、配合を変えたり、粉を変えてみたり、作り方を変えてみたり…といろいろな検証を試みることで、本当においしいマドレーヌとフィナンシェの作り方を実験検証していく研究本です。アレンジも48点収録。