朝にタンパク質を摂ったほうがいい理由
こんにちは。田内しょうこです。みなさん、今日の朝ごはんはしっかり食べましたか?
急激に冷え込む日も増えてきました。こうなると、朝にきちんと食べて体を温めてから1日を始めることがとても重要になってきます。
朝ごはんをきちんと食べる。そしてタンパク質をしっかり摂る。この2つを心がけてこの1年半を過ごし、体力も上がってきました。
ですが、実は先月から少し忙しく、朝ごはんがしっかり食べられずに朝昼兼用になってしまうことが1〜2週間続きました。
すると、結果はたちまちあらわれました。午後早い時間から眠くなってしまうことが増え、ちょっとしたことにも苛立ち、反面すぐに落ち込んで無気力になり……久しぶりに調子の上がらない自分に戸惑い、いかに朝ごはん+タンパク質がわたしにとっては効果的だったのかを思い知らされました。
そもそも、なぜ朝にタンパク質を摂ったほうがよいのでしょうか。
少し前に新聞で読んだ記事によると、同じ量のタンパク質を摂ったとしても、それを朝に摂るか夜に摂るかで効果が変わるという研究結果が出ているそうです。
筋肉量の維持・増加には、朝に多くタンパク質を摂る方が有効であるとのこと。
タンパク質を摂る目的は筋肉の維持・増加のみではありませんが、エイジング対策としても注目されている筋肉維持に効果があると聞くと、ここから体力が低下していく年齢としては気になります。
せっかく同じ量を摂るなら効果的に摂りたいですよね。
成人女性が1日に必要なタンパク質は50〜60g ですが、タンパク質は体内に入るとどんどん消化分解されていくため、定期的に補充していく必要があります。
ところが、日本人の食生活は圧倒的に夜に比重が高いのです。
みなさん肉や魚などのメイン料理は晩に食べるという方が多いのではないでしょうか。そうすると、「朝:昼:晩」のタンパク質比重はよくて「朝2:昼3:晩5」、ひどい偏りのある状態だと、かつてのわたしのように「朝1:昼2:晩7」くらいになっていることもあるかと思います。
しばらく前のわたしの朝昼兼用の食生活だと「朝昼3:晩7」状態でした。
1日に摂るトータル量が同じだとしても、タンパク質が体内から欠けている時間が長くなると、その分、体力が落ちたり筋肉が減ったりしてしまうわけです。
その意味でも、タンパク質はなるべく3食で均等に。そのために、朝に18〜20gのタンパク質を摂る目安として、まず約13gが摂れる「卵2個分」を中心にした朝ごはんを目標にしています(卵2個分を摂るための置き換え食材については以前にご紹介しました)。
朝がぐんと楽になる「卵1個+納豆」の朝ごはんアイデア
上記の組み合わせのうち「卵1個+納豆」が食べやすく、最近のわたしの朝ごはんの基本形になっています。
納豆は、更年期対策にも効果がありそうな大豆イソフラボンもしっかり摂れるうえ、発酵食品で食物繊維が豊富とよいことばかり。納豆+卵1個を定番にしたら、朝ごはんメニューがぐんと楽になりました。
納豆+卵1個の朝ごはん①
シンプル和定食
納豆と温泉卵1個があれば、あとは味噌汁、ぬか漬け、昨日の残りのきんぴらを並べただけの朝ごはんでもタンパク質量はばっちり。味噌汁には油揚げを入れて、タンパク質を追加します。
納豆+卵1個の朝ごはん②
あずきのせ納豆卵ごはん
最近、ゆであずき(塩味に仕上げます)を少しずつ料理に混ぜて食べるのにハマっているのですが、これもその一品。納豆、卵、ゆであずきで食べごたえのある混ぜごはんに。
納豆+卵1個の朝ごはん③
卵とじ丼
温かいものを食べたい日には、納豆とねぎの卵とじにしてどんぶりに。近所のおそば屋さんで買った自家製揚げ玉が手に入ったとき限定でつくる、揚げ玉入りの納豆の卵とじ丼です。
納豆+卵1個の朝ごはん④
栄養満点まぜごはん
忙しいときにはこれ。納豆、目玉卵、ブロッコリースプラウトをのせるまぜごはん。しらすも乗せて、タンパク質もカルシウムもプラス。さっと食べられて栄養満点の朝ごはんです。
納豆+卵1個の朝ごはん⑤
納豆チャーハン
気分を変えたいときにはチャーハンに。ごはんをねぎと納豆と一緒に炒め、あれば大葉も入れるとさっぱりと食べられます。目玉焼きをのせていただきます。
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納豆+卵さえ食べれば安心、と思うと朝ごはんづくりとメニュー選びがぐっと気楽になります。忙しい朝にもぜひ活用してみてくださいね。
田内しょうこ(たうち・しょうこ)
「忙しい人のための時短料理」「時間価値を生むシステム料理」をテーマに、書籍や雑誌、ウェブサイトで発信。セミナーや出張教室のほか、食と暮らし、子育て関連の情報発信を行う。著書に『時短料理のきほん』(草思社)、『働くおうちの親子ごはん』(英治出版)、『汁かけごはん』(駒草出版)など。
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