• やる気が出ない、疲れやすい。そんな不調を感じている人は、「タンパク質」が不足しているのかも? 料理家の田内しょうこさんが体力向上のために取り組んだ「朝ごはん×タンパク質」改革を紹介します。今回は、大好きな粉ものと組み合わせたタンパク質朝ごはんのお話です。

    ときにはタンパク質にとらわれない「チートデー」を楽しんで

    みなさん、今日の朝ごはんは何を食べましたか。

    実は最近、わたしには朝ごはん危機がありました。朝ごはん、おいしくないかも、楽しくないかも……とイヤになりかけたのです。

    たんぱく質をしっかり摂る朝ごはんにしようと目標を立て、卵1個で6〜7g、もう少し摂りたいから納豆1パックも加えてあと7g足そうか、なんて考えているうち、数字を積み上げるだけに食べているような気分になってしまうことがあります。

    もとから朝はあまり食欲がない性質だったのに、そう考えるうちにますます朝ごはんが気の重いものに……。ちょっとストイックに考えすぎました。

    画像: ときにはタンパク質にとらわれない「チートデー」を楽しんで

    「明日の朝ごはんは何食べよう?」と、朝起きるのが楽しみになるような朝ごはんを食べたい。ついでにできれば体力もつけたい。

    ただ、毎日を楽しくすることを目指していたはずなのに、「タンパク質をしっかり摂る」という手段に支配されてしまうと、だんだんとごはんが楽しくなくなる悪循環に陥ってしまいます。

    そうなりかけると、あわててつくるのが「チートデー」。ダイエットなどでもよく使う言葉ですが、チート、つまり「ズル」をする日です。

    この日だけはタンパク質を考えずに、もともと大好きだったコーヒーにドーナツみたいな朝ごはんにしてもOK、ということに。

    そうすると、たまにあるチートデーがうれしくて、今回はパンケーキにしようかしら、次回はクレープにしてみる? などなど、朝ごはんががぜん楽しいものになってきます。

    本来、朝ごはんをきちんと食べようと考えたのって、こういうことだったよね。

    大好きな粉ものから朝ごはんを組み立ててみる

    画像1: 大好きな粉ものから朝ごはんを組み立ててみる

    わたしにとってのチートは、粉ものを食べること。マフィンやパンケーキ、ドーナツをはじめ、小麦粉でできた食べ物が大好きなのです。

    粉ものばかりだとタンパク質があまり摂れない……が悩みで粉ものをなるべく減らしていたのですが、徐々に折衷案といいますか、粉ものを楽しみながらタンパク質もきちんと摂る、というパターンもできてきました。

    つまり、結局はパンにベーコンと卵を添える、いわゆる洋風のモーニングをアレンジしたような、少しずつ素材を置き換えていく形に落ち着いたということなのですが、大好きな粉ものからごはんを組み立てる、という考え方にしたことで浮き立つような気持ちで楽しめるようになりました。

    考え方ひとつで朝ごはんの味わいも変わってくるものだなあとしみじみ思います。

    画像2: 大好きな粉ものから朝ごはんを組み立ててみる

    無理せず「チート」寄りの、粉もの+タンパク質の朝ごはん

    粉もの+タンパク質ごはん①
    トルティーヤ+ソーセージ、卵

    画像: 粉もの+タンパク質ごはん① トルティーヤ+ソーセージ、卵

    小麦粉を水でとき、塩ひとつまみ、ほんの少しの油を加えて焼いたチャパティのようなトルティーヤのような皮が大好きです。全粒粉でつくればヘルシー。ソーセージと卵を添えてタンパク質をしっかりと補います。

    粉もの+タンパク質の朝ごはん②
    ホットケーキ+ウィンナー、ソーセージ

    画像: 粉もの+タンパク質の朝ごはん② ホットケーキ+ウィンナー、ソーセージ

    やはりこれ。ホットケーキです。生地に卵と牛乳が入っているので、あとはウインナー、ソーセージでタンパク質をプラス。シロップもかけて甘じょっぱい組み合わせが最高においしい。ミントと砂糖でマリネしたオレンジを添えて。

    粉もの+タンパク質の朝ごはん③
    クレープ風パンケーキ+ちくわ、卵

    画像: 粉もの+タンパク質の朝ごはん③ クレープ風パンケーキ+ちくわ、卵

    小麦粉に卵と豆乳を加えてホットケーキよりもゆるく薄く仕上げ、クレープとパンケーキの中間に。

    レモン汁と砂糖をふりかけてお菓子感を楽しみます。タンパク質食材であるちくわも、バターでソテーするとクレープにも好相性。

    粉もの+タンパク質の朝ごはん④
    アジア風クレープ+ハム、チーズ

    画像1: 粉もの+タンパク質の朝ごはん④ アジア風クレープ+ハム、チーズ

    気分を変えてアジア風の屋台ごはんをイメージした一品。クレープ生地をフライパンに広げ、上から溶き卵を広げます。ハム、チーズ、菜の花などの緑の野菜をのせて焼き、二つ折りにしてかじっていただきます。

    ※ ※ ※

    コーヒーにドーナツの朝ごはんが大好きだったわたしにとって、こうした粉ものの朝ごはんは、何よりも気分が上がります!

    うん、また朝ごはんがんばる! とコロッと気分を変えて思えるのですが、そうなると今度は、もうちょっと食物繊維や野菜も摂らなくちゃ……と気になってきます。

    タンパク質を強化して朝ごはん習慣を身につけることだけに留意して取り組んできた朝ごはん改革ですが、「タン活」がようやく習慣になって元気になってきたこの頃、今度はお腹の周りが重いのが気になるようになってきました。あちらが満たされれば、こちらが気になる。人間って、欲張りですね。

    次回は、タン活に加えて欲張って腸活も! タンパク質を摂りながら腸内環境を整える朝ごはんの組み立て方を考えていきたいと思います。



    画像2: 粉もの+タンパク質の朝ごはん④ アジア風クレープ+ハム、チーズ

    田内しょうこ(たうち・しょうこ)
    「忙しい人のための時短料理」「時間価値を生むシステム料理」をテーマに、書籍や雑誌、ウェブサイトで発信。セミナーや出張教室のほか、食と暮らし、子育て関連の情報発信を行う。著書に『時短料理のきほん』(草思社)、『働くおうちの親子ごはん』(英治出版)、『汁かけごはん』(駒草出版)など。
    インスタグラム:@tauchi.shoko
    ツイッター:@oyakogohan



    This article is a sponsored article by
    ''.