(『天然生活』2019年12月号掲載)
必要だが、緊急性が低いものの整理整頓|1年に1回
年に1度という長いタームで整理するのは、いまやらなくても困らないけれど、いつかはやらなければならないこと。毎年、年度末と年末にかけて忙しい柳沢さんは、秋口や年始にまとめて片づけることが多いといいます。
「やらなくちゃと思いながら、あっという間に時間がたってしまうことってありますよね。私の場合は喪服がそうでした。忙しいと先送りになりますし、決めないと忘れてしまいますから、必要なことをリストアップして、年に1度はスケジュールに組み込むといいですよ」
タオルをはじめ、下着類や捨てどきがわからないレギンスやタイツといった消耗品は、買い替え時に整理を。非常袋のチェックなど区切りのつけどきがわかりづらいことは、誕生月など自分なりにルール化するのもいいでしょう。手をつけづらい旅の思い出も、片づけると部屋も気持ちもすっきりします。
「いつかはやらなければならないのが整理整頓。面倒なときもありますが、未来の自分助けだと思って、片づけています」
緊急性が低いものの整理整頓①
時計のベルトなど装飾品のメンテナンスを
外出時には必ず腕時計をするという柳沢さん。ベルトは消耗品なのに、毎日つけているとへたれてきたことに気づきづらいため、年始などにまとめて見直し。
「傷みがなくても、その年の気分で新しいものに付け替えることもあります」
緊急性が低いものの整理整頓②
喪服はサイズや傷みを定期的に確認
急に使うことになる喪服は、1年に1度はお手入れを。
「久しぶりに着たら体形が変わっていて、買いに走ったことがあります。頻繁に手に取るものではないうえ、事前の準備もできないので、サイズチェックも忘れずに」
緊急性が低いものの整理整頓③
タオル・下着類の入れ替え
タオルや下着など流行や季節に関係ない物は、セール時の整理がおすすめ。
「タオルは年始の初売りセールでまとめ買いするので、そのときに入れ替えを。古い物は掃除に使って処分します」
緊急性が低いものの整理整頓④
思い出グッズの整理・整頓
年に数回、国内・海外を旅するうちにたまるチラシやチケット、思い出の品などは、時間に余裕のあるときに処分。
「旅した直後は必要だと思っても、時間がたつと不要になる物が出てきます」
緊急性が低いものの整理整頓⑤
非常袋の中身をチェック
災害のニュースを目にすると確認するという非常袋。
「ミネラルウォーターを入れ替えたり、手回しラジオの動作確認も。〝あってよかったものリスト〟などを見ながら、内容の更新もします」
手放すヒント
フォトブックをつくる
デジタルカメラや携帯電話で撮影した旅の写真は、厳選してフォトブックに。
「文庫本サイズで小さいし薄いため、アルバムよりかさばらず、見返すきっかけにもなります」
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〈撮影/滝沢育絵 取材・文/長谷川未緒〉
柳沢小実(やなぎさわ・このみ)
エッセイスト。衣・食・住・旅にまつわる著書多数。整理収納アドバイザー1級。フェリシモなどで商品開発も行う。近著は『私らしい暮らしとお金の整え方』(主婦の友社)。
https://www.furarifurari.com/
※ 記事中の情報は『天然生活』本誌掲載時のものです