(『天然生活』2021年9月号掲載)
牧野さんの七輪料理を彩る9のもの
七輪料理を彩るもの①
ナラ炭と火起こし受け
炭は、火持ちのよいナラ炭を使用。火起こしに入れてガスコンロで着火。安全に七輪に移すために、火起こしを入れるための入れ物も自作。
七輪料理を彩るもの②
散歩で拾った朴葉
縁あって通うようになった飛騨高山で、朴葉焼きのうまさに目覚める。散歩道にホオノキがあることを発見。味噌を焼くと香ばしい。
七輪料理を彩るもの③
おいしく食べるための器
食器は、大小、料理を盛ったときにおいしそうに見えるものがそろう。写真は牧野さんが絵付けをした湯町窯の皿。豆皿などもある。
七輪料理を彩るもの④
ごま油を塗るはけ
なすにごま油をはけで塗る。油なしで焼いてうまいのが炭火のいいところだが、塗ったほうがうまく焼けるものには、ひとはけ。
七輪料理を彩るもの⑤
手づくりのぎんなん殻割り器
居酒屋で見て、自分でもつくってみた。炒ったぎんなんを熱いうちに板の上に置いて、木の槌で叩く。加減を間違うと、潰れるので注意。
七輪料理を彩るもの⑥
やかんと酒器
炭火でお燗をすると、一本一本味が違う。「レンジでチンとはわけが違う」という。徳利は牧野さんの作。やかんは岡山で見つけて買った。
七輪料理を彩るもの⑦
天板裏に絵を描いた座卓
七輪をそばに置いて使うのにちょうどいい、低めの「晩酌テーブル」。友人も多い大分の日田杉を使って、裏には郷里・小倉の絵を描いた。
七輪料理を彩るもの⑧
金継ぎしたおちょこ
器がちょっと欠けたり割れたりしたら、友人の金継ぎ師、山下裕子さんに頼んで直してもらう。金継ぎが味わいになって、さらに愛着がわく。
七輪料理を彩るもの⑨
一軍レシピの記録帖
朝の献立会議のなかから、何度もつくって完成したレシピのみを収録した料理帖。肉、魚、野菜など分野別に、手書きで記録している。
〈撮影/尾嶝 太 取材・文/佐野由佳〉
牧野伊三夫(まきの・いさお)
画家。福岡・北九州市生まれ。多摩美術大学卒業後、広告制作会社に勤務。退社したのち、画家として活動。著書に『かぼちゃを塩で煮る』(幻冬舎)など。
※ 記事中の情報は『天然生活』本誌掲載時のものです