温め+腸活にも。味噌汁で効率的なタンパク質朝ごはん
いつまでも暖かい秋だなと思っていたら、一気に冷え出した今年の冬。みなさん、体調など崩されていませんでしょうか。今朝もしっかり朝ごはんを食べましたか?
忙しい年末に向かい、自分のケアがおろそかになりがちなのが師走。そんなときには、基本の朝ごはんに立ち戻りましょう。やはり味噌汁とごはんです。
本格的な冬到来で、動物ならば冬眠に入る時期。人間の体もどんどん冷えて働きもゆるやかに変わっていきます。でも人間社会の活動は待ったなし! しっかり元気に動けるように、体を温めていきましょう。
体を温めて働きをよくすることは、タンパク質を摂ることと同じくらい、朝ごはんを食べる大切な目的のひとつ。
わたしは、本来はコーヒーとドーナツの朝ごはんが大好きですが、コーヒーと糖分の組み合わせでは、体をどんどん冷やしてしまいます。胃腸の働きを内側から整えるには、コーヒーよりも、塩分やミネラル分まで含まれた温かい汁ものやスープが有効です。
体が冷えると胃腸、特に腸の動きが鈍くなっていくので、冬には特に温め+腸活を意識したいと思っています。
腸活というと、ヨーグルトや納豆、キムチや味噌という食材を思い浮かべるかもしれません。ですが、実はヨーグルトや納豆だけでは不十分。
腸にとってよい善玉菌を含む食材と、その善玉菌をより有効に働かせるためのエサとなる食材の2種類をかけ合わせる必要があります。
1 善玉菌(乳酸菌、ビフィズス菌など)
【多く含まれる食材】
味噌、ヨーグルト、チーズ、キムチ、漬物、納豆など
2 善玉菌のエサになる食材(オリゴ糖、食物繊維など)
【多く含まれる食材】
はちみつ、果物、野菜、海藻、きのこ、大豆、玉ねぎ、ごぼう、バナナなど
この1と2の両方を摂ることを意識してみてください。
味噌汁は、善玉菌そのものを多く含む味噌と、善玉菌のエサとなるオリゴ糖や食物繊維を多く含む野菜との組み合わせ。そのものがパーフェクトな腸活メニューなのです。温めてくれる上、腸活もかなえてくれる理想的なメニューといえます。
さらに嬉しいことに、前回の味噌の話のときにも書きましたが、味噌の原料は大豆なので味噌そのものにも良質なタンパク質が含まれています。実は大豆自体はあまり消化がよくない豆なのですが、発酵によって分解が進んでいるので、味噌は消化吸収の上でも理想的です。
でも忙しい毎日に味噌汁は大変……という方におすすめ。手軽に毎日飲めるいい方法を発見したので、ぜひご紹介させてください!
味噌に材料を混ぜておいた具材入り味噌をつくっておき、その味噌ひとさじをお湯で溶きます。かんたんでしょう?
乾物ブレンドの味噌汁の素
![画像1: 乾物ブレンドの味噌汁の素](https://d1uzk9o9cg136f.cloudfront.net/f/16783328/rc/2023/12/01/67c56bbe2aed8acacb39fd2670f0742c38f5e55a.jpg)
味噌と乾物(野菜と海藻)を合わせることで完璧なバランスの腸活食に。それなのに、手軽にインスタントのカップスープ感覚で毎朝楽しめます。
材料は味噌とお好みの乾物、そしてだし。
わが家の乾物ブレンドはこちらです。左上から時計回りに
・糸寒天
・切り干し大根(長さ半分くらいに切る)
・とろろ昆布
・白ごま(すりごまがベターです)
・高野豆腐
・わかめ
![画像2: 乾物ブレンドの味噌汁の素](https://d1uzk9o9cg136f.cloudfront.net/f/16783328/rc/2023/12/01/53b4e1a149a783832f5aa6bb01fed941fa4dbfe5.jpg)
これを味噌と混ぜていきます。味噌の量は、750gパックの1/4くらい(約180g)から試してみてください。約10杯の味噌汁ができます。
![画像3: 乾物ブレンドの味噌汁の素](https://d1uzk9o9cg136f.cloudfront.net/f/16783328/rc/2023/12/01/e48b8a08e4280b776081422621b74e57a4c8085a.jpg)
かつおぶしや粉末のかつおだしも加えます。
![画像4: 乾物ブレンドの味噌汁の素](https://d1uzk9o9cg136f.cloudfront.net/f/16783328/rc/2023/12/01/925f74c13958e9012357537e87be4c88c50a2cb9.jpg)
できあがったら、保存容器に入れて冷蔵庫へ。
![画像5: 乾物ブレンドの味噌汁の素](https://d1uzk9o9cg136f.cloudfront.net/f/16783328/rc/2023/12/01/5a815c74cd60889e20d406b731871a7ac670729e.jpg)
試してみると、この便利さは想像以上! わが家の子どもたちも、積極的に自分でも味噌汁をつくって飲むようになりました。
「将来、ひとり暮らしになったら、これは必ずつくる!」と口を揃えて言っているので、そのおいしさと手軽さはご想像いただけるのではないかと思います。ぜひお試しくださいね。
味噌汁の素でつくる、簡単「味噌汁のあるタンパク質朝ごはん」
味噌汁のあるタンパク質朝ごはん①
混ぜごはんと味噌汁
![画像: 味噌汁のあるタンパク質朝ごはん① 混ぜごはんと味噌汁](https://d1uzk9o9cg136f.cloudfront.net/f/16783328/rc/2023/12/01/c689ad68f3852def73c015575151b49b9571b6f1.jpg)
味噌汁の素があれば、こんな混ぜごはんの日にも手早く味噌汁を追加できます。
卵、納豆の朝ごはんたんぱく質の最強コンビに、キムチ、乾物、味噌。腸活的にも完璧な組み合わせです。
味噌汁のある朝ごはん②
玄米ごはんと味噌汁
![画像: 味噌汁のある朝ごはん② 玄米ごはんと味噌汁](https://d1uzk9o9cg136f.cloudfront.net/f/16783328/rc/2023/12/01/dcbd168422a4e138b5b565530f302b961362f2ab.jpg)
玄米ごはんに味噌汁、梅干しにタンパク質食材を追加。ピーマンとツナ(オイル缶の汁ごと)、大豆水煮をしょうゆ2:みりん1の調味料と一緒にレンチン(3分)した甘辛煮、だし巻き卵を添えて。
味噌汁のある朝ごはん③
落とし卵の味噌汁
![画像: 味噌汁のある朝ごはん③ 落とし卵の味噌汁](https://d1uzk9o9cg136f.cloudfront.net/f/16783328/rc/2023/12/01/73087699379d21a3a1443e3a64bfc693d0d64dc9.jpg)
大好きなしらすごはんにわさびを添えた日。ズッキーニのつけ焼き、小松菜とさつま揚げの炒り煮など常備菜がある日にはやはり朝ごはんがスムーズ。この日の味噌汁は鍋でつくり、落とし卵入りに。
味噌汁のある朝ごはん③
もりもり腸活朝ごはん
![画像1: 味噌汁のある朝ごはん③ もりもり腸活朝ごはん](https://d1uzk9o9cg136f.cloudfront.net/f/16783328/rc/2023/12/01/3e29757799cf69419621cbc0aa6f06fff6d10117.jpg)
がんばってタンパク質と腸活を両立させたもりもりの日。厚揚げねぎソースかけ、ニラの炒り卵、キムチ、さつまいもの味噌汁、麦入りごはん。
ニラの炒り卵に韓国食材のアミ塩辛を入れるのが気に入っています。桜エビやしらすでもOK。
※ ※ ※
腸をととのえると老化予防や脳疾患予防、アレルギー症状の改善にも効果があるのだとか。わが家では子どもがアレルギー持ちだということもあり、腸活はいつでも大切なテーマです。
冬にとくに嬉しい腸活の効果としては、免疫力が上がり、質のよい睡眠がとれるというところ。睡眠の質がよくなり、朝も気持ちよく起きられれば、よりいっそう朝ごはんもおいしくなりそうです! ぜひ、味噌汁を取り入れてみてくださいね。
![画像2: 味噌汁のある朝ごはん③ もりもり腸活朝ごはん](https://d1uzk9o9cg136f.cloudfront.net/f/16783328/rc/2022/04/21/c0bde3057ff43fdabd953f0dd75999ede81e65cd.jpg)
田内しょうこ(たうち・しょうこ)
「忙しい人のための時短料理」「時間価値を生むシステム料理」をテーマに、書籍や雑誌、ウェブサイトで発信。セミナーや出張教室のほか、食と暮らし、子育て関連の情報発信を行う。著書に『時短料理のきほん』(草思社)、『働くおうちの親子ごはん』(英治出版)、『汁かけごはん』(駒草出版)など。
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