(『天然生活』2023年1月号掲載)
「 風呂・トイレ」の大掃除は、 水まわりをきれいに
水まわりの大掃除は風呂釜から。水から沸かすことで、過炭酸ナトリウムが風呂釜の循環口の汚れをゆっくり落とすと同時に、小物のつけおき時間も長くなります。トイレ掃除は、便器の座面をトイレットペーパーでふくと傷がつくので、使い捨てクロスなどやわらかい布で行うようにしましょう。
作業の順番
カビや水アカを徹底掃除
風呂釜、風呂小物(椅子、洗面器)、風呂のふた、黒カビ除去 → トイレの便座下、尿石 → 浴室の水アカ
1 風呂釜、風呂小物(椅子、洗面器)、風呂のふた、黒カビ除去
作業時間の目安:1時間
ポイントは、風呂釜に「水」をためて追い焚き。黒カビはジェルタイプの洗剤で落とす。
1 風呂釜に小物をすべて入れ、水をためる。蛇口がない場合はシャワーで。
2 過炭酸ナトリウムをカップ2杯入れ、追い焚きする。
3 風呂釜や小物をつけ置きしている間に、浴室が乾いた状態でカビ取りをする。黒カビに塩素系ジェル洗剤を塗りつけて、所定の時間おき、キッチンペーパーなどでふき取る。天井は水ぶき、壁や床は洗い流す。塩素系洗剤とクエン酸を一緒に使うのは厳禁なので注意。
4 2は追い焚きしたのちにお湯を抜き、風呂釜、小物類はシャワーで洗い流す。
5 再度、風呂釜に水をため、追い焚きをして風呂釜内をすすぐ。
掃除が楽になる工夫
じか置きしない
風呂小物やシャンプー類などをじか置きするのは、ヌルヌル汚れの原因に。吊り下げ収納グッズを活用して吊り下げを。浴槽のフチに引っ掛けられる椅子も便利。
2 トイレの便座下、尿石
作業時間の目安:15分
トイレ掃除は使い捨てのクロスで。便座を浮かせて、便座の奥もしっかり掃除を。
1 便器以外の部分(棚、ドアノブ、ペーパーホルダー、壁など)は、上から基本のアルコール水をスプレーし、使い捨てのクロスかキッチンペーパーでふく。
2 同様に手洗い場、最後に床と便座の下の部分をふく。
3 シャワートイレは便座の横にあるボタンを押して便座全体を浮かせ、ふたを上げる。便器のふちと便座の表裏、ふたの表裏に基本のアルコール水をスプレーしながら使い捨てのクロスでふく。
4 便器内部のうっすらした汚れは重曹をふりかけ、ビニール手袋をして、使い捨てのクロスでこする。
5 便座裏の尿石は基本のクエン酸水をスプレーしてトイレットペーパーを貼り付け、さらに上からクエン酸水をスプレーしてパック。5〜10分したらトイレットペーパーを流し、落ちない汚れはメラミンスポンジでこすり洗いする。
3 浴室の水アカ
作業時間の目安:15分
水アカは洗面器につくった濃いめのクエン酸水で10分パック。
1 洗面器にクエン酸水(水200mLにクエン酸小さじ1の割合)をつくり、キッチンペーパーを浸して、鏡や蛇口、小物など、水アカが気になるところをクエン酸水パックする。
2 10分ほどおいたら、スポンジやクロスでこすり、シャワーで洗い流す。浴槽の外側も水アカがつきやすい場所なので、同様の方法で掃除する。
[余力があれば]
浴室の床・壁
浴室の壁は石けんを泡立ててスポンジで洗い、シャワーで流す。最後にスクイージーで水気をきる。床は重曹をふりかけて、細ブラシで汚れをこすり取る。ピンク色の赤カビはこれできれいに。壁と床の境目は汚れがたまりがちなのでていねいに。
仕上げにスクイージーで水切りを。天井は柄の長いワイパーにクロスをつけて。
換気口
浴室や脱衣所の換気口は湿気が混じって黒カビの原因に。取り外せるタイプの換気口なら、ふたやフィルターなど外せる部品をすべて取り外し、台所用洗剤などで洗う。基本のアルコール水をスプレーして、乾かす。
洗濯槽(タテ型の場合)
満水になるまで40〜60℃のお湯を入れ、過炭酸ナトリウムカップ2杯を加える。1〜2分洗濯機を回し、汚れカスが浮いたら網ですくう。汚れが浮いてこなくなるまで繰り返したら、5時間放置。クエン酸小さじ1を柔軟剤ポケットに入れ、洗濯コースで1回運転する。
※ドラム式の場合は取扱説明書を確認して行う。
洗濯機の蛇口が水しか出ない場合は、バケツにお湯をためて移すようにする
<監修/本橋ひろえ 取材・文/工藤千秋 イラスト/須山奈津希>
本橋ひろえ(もとはし・ひろえ)
理系出身の知識を生かした科学的な解説を主婦目線で行う「ナチュラルクリーニング講座」が人気。著書に『ナチュラルおそうじ大全』(主婦の友社)など。ブログ:安心♪ 安全♪ ラクチン♪ Natural Cleaning
※記事中の情報は『天然生活』本誌掲載時のものです