(『天然生活』2023年1月号掲載)
「台所」の大掃除は、高いところから計画的に
ベトベトした油汚れがたまりがちな台所は、大掃除の1日目に片づけてスッキリ。
換気扇をつけおきしている間に、ガスコンロや冷蔵庫、食器棚の上を掃除し、最後に冷蔵庫の中をきれいにします。
重曹水クロスはたくさん用意して、汚れたら新しいものに取り替え、最後に洗濯機で洗います。
作業の順番
換気扇、ガスコンロ → 冷蔵庫、食器棚の上 → 冷蔵庫の中
1 換気扇、ガスコンロ
作業時間の目安:30~40分
換気扇をつけおきすることで、シンクも同時にきれいに。コンロのこびりつきは重曹水パックで。
1 バケツに4Lのお湯(40℃)、重曹小さじ10を入れ、重曹水をつくる。マイクロファイバークロス10枚くらいを浸して絞り、汚れたら新しいものに取り替える。
2 排水口をポリ袋などでせき止め、60℃のお湯をためる。
3 過炭酸ナトリウム大さじ2~3を溶かして、換気扇フィルター、換気扇(シロッコファン)、五徳を入れ、30分ほどつけ置きする。
4 つけ置きしている間に、1の重曹水に浸して絞った使い捨てのクロスでコンロ全体をふく。こびりついた汚れは、重曹水に浸したキッチンペーパーで5分パック。仕上げに1のマイクロファイバークロスでふく。
5 3のお湯を捨てる。古歯ブラシや捨ててもよい食器洗い用スポンジに台所用洗剤もしくは石けんをつけて、フィルター、換気扇、五徳をこすり洗い。水で洗い流してしっかり乾かす。
掃除が楽になる工夫
換気扇フィルターを使う
換気扇は、本来は1〜2カ月に1度掃除が必要。こまめな掃除が面倒なら、換気扇フィルターを活用しても。ただしすぐに油汚れがたまるので、2週間〜1カ月に1度のフィルター交換が必須です。
2 冷蔵庫、食器棚の上
作業時間の目安:15分
ふだん、あまり掃除することのない高い場所は重曹水クロスでほこりとベタつき汚れ除去。
1 上を触ってみてべたついている場合は、基本の重曹水に浸して絞った使い捨てのクロスで汚れをふき取る。
2 水で濡らしたマイクロファイバークロスで仕上げぶきする。
掃除が楽になる工夫
紙を敷いてほこり防止
大掃除のタイミングで食器棚、冷蔵庫の上にカレンダーなどの紙を敷いて、年1回交換を。壁側を1㎝ほど折り込んで挟み、手前側はマスキングテープなどで固定する。
3 冷蔵庫の中
作業時間の目安:1時間
食材は1段ごとに取り出し、外せる部分は洗い、内部はアルコール水スプレーで汚れ落とし&除菌。
1 上から順番に食品を取り出し、1段ずつ棚板や引き出しを外して台所用洗剤で洗う。冷凍品、肉や魚は保冷剤を入れた容器やクーラーボックスに移すようにする。
2 棚板などの水気をふき取り、基本のアルコール水をスプレー。しっかり乾かしてから戻す。
3 内側の壁などのこびりつき汚れは、水で濡らしたキッチンペーパーで5分パック。最後に内側全体、パッキン、外側は基本のアルコール水をスプレーしてマイクロファイバークロスでふき取る。
掃除が楽になる工夫
野菜室には新聞紙を敷く
野菜についた泥や野菜くずが底にたまりがちな野菜室。こまめにふき取るのは大変だけれど、底に新聞紙や紙を敷いておけば、汚れたら取り替えるだけ。衛生的な状態をキープできる。
[余力があれば]
排水口
ごみ受け(排水バスケット)と排水ストラップを覆うカバーを外したら、マグカップ用のシリコン製のカップカバーを排水ストラップに載せて排水口をふさぐ。熱湯を排水口の少し上までため、過炭酸ナトリウムを小さじ1〜2入れる。ごみ受けとカバーをセットし、ひと晩つけ置き。翌朝、排水し、水ですすぐ。
シリコン製のカップカバーで水をせき止めて、過炭酸ナトリウム水でつけ置き。
床、壁
基本の重曹水に浸して絞ったマイクロファイバークロスでふく。こびりついた汚れは、基本の重曹水を浸したマイクロファイバークロスかキッチンペーパーで5分ほどパックして汚れを浮かせ、そのままふき取る。
食器棚の中
食器をすべて取り出し、基本の重曹水に浸して絞ったマイクロファイバークロスでふき取る。取り出した食器で欠けているものや使わないものは処分する。棚に紙を一枚セットし、その上に食器を戻す。紙がほこりで汚れたら、取り替える。
食器の出し入れで、ほこりがたまっても、紙を取り替えればOKなので楽。
<監修/本橋ひろえ 取材・文/工藤千秋 イラスト/須山奈津希>
本橋ひろえ(もとはし・ひろえ)
理系出身の知識を生かした科学的な解説を主婦目線で行う「ナチュラルクリーニング講座」が人気。著書に『ナチュラルおそうじ大全』(主婦の友社)など。ブログ:安心♪ 安全♪ ラクチン♪ Natural Cleaning
※記事中の情報は『天然生活』本誌掲載時のものです