• 料理家の荒木典子さんは、お雑煮好き。毎月「お雑煮の会」なるものを開き、地域のお雑煮を再現して試食しているそうです。福岡の「博多雑煮」が生まれた背景とレシピについて教えていただきました。

    福岡の博多雑煮

    福岡出身の友人からその美味しさについてよく聞いていたお雑煮。

    アゴだしに具沢山で鰤が入ります。

    食べたことのない時はちょっと生臭いんじゃないかなぁなどと思っていた自分を責めたいくらいおいしい豪華なお雑煮です。

    とにかくアゴと昆布、かつお節でとったおだしがずっと飲んでいたいくらいの品のいい美味しさです。

    画像: アゴ

    アゴ

    他に特徴的な具としてはかつお菜という高菜の一種である菜葉が入ります。大きな団扇のような菜葉で鰹の風味がするからその名がついています。

    博多は商人の街、具沢山のお雑煮の具は、下処理をして一椀分ずつ串に刺して用意されていました。

    お正月にたくさんくる客人をもてなすために、効率よくお雑煮を配膳できるようにとの工夫なのだそうです。

    福岡の博多雑煮のつくり方

    画像: 福岡の博多雑煮のつくり方

    材料(2人分)

    ● 丸餅2個
    ● 焼きアゴ、昆布、かつおだし400mL
    ● 塩ぶり1切れ
    ● 干ししいたけ2枚
    ● 里芋2個
    ● にんじん2切れ
    ● かつお菜適量
    ● かまぼこ2切れ
    ● 柚子の皮適量
    ● 酒適量
    ● しょうゆ適量
    ● 塩適量

    下準備

    *塩ぶりは2日ほど塩適量(分量外)をして冷蔵庫に入れておく。

    *焼きアゴは水500mL(分量外)にひと晩つけておく。

    つくり方

     塩ぶりはさっと洗って湯通しする。干ししいたけは洗って水(分量外)でもどし、さっとゆでる。里芋、にんじんはやわらかくなるまでゆでる。かつお菜はゆでて水けをしぼり、3cm長さに切る。

     熱湯に餅を入れてふたをして、やわらかくなるまでおく。

     だしにかつお菜以外のの具材を入れてぶりに火をとおす。酒、しょうゆ、塩で味をととのえる。

     お椀にの餅を入れ、の具材とのかつお菜をのせてだしを注ぐ。柚子の皮を添える。


    荒木 典子(あらき・のりこ)

    料理家。国際中医薬膳師。青果卸を営んでいた料理上手の祖母と、母の影響で食に関心のある環境で育つ。神戸女学院大学文学部を卒業してフランスへ留学し、帰国後調理師学校にて料理の基礎を学び、調理師免許を取得。その後、上京して料理本の編集者として働いたのち、2007年に料理家として独立。

    現在は書籍やテレビの仕事を中心に、企業へのレシピ提供、料理店の監修などの仕事とともに、和食のお料理教室を主催。季節のていねいでシンプルな料理をモットーに、家庭でできる日本料理と洋食などレシピを提案する。また、おせち料理をライフワークとし、ほかにお雑煮の会を主催。著書に『いちばんくわしい 基本のおせち料理』『炊き込みごはん』(ともに成美堂出版)などがある。

    インスタグラム:@aranoric

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    『いちばんくわしい 基本のおせち料理』(荒木典子・著/成美堂出版)

    『いちばんくわしい 基本のおせち料理』(荒木典子・著/成美堂出版)

    画像: 福岡の博多雑煮|荒木典子の日本のお雑煮

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