• 歳を重ねて、もっと身軽に。年齢とともに変化する暮らしは、住まいも持ち物も更新していけば、すっきり身軽になるはずです。「ランジュパース」店主の田中靖子さんに、小さく見直した暮らしのコツを伺いました。
    (『天然生活』2023年2月号掲載)

    「こうでなきゃ」と現状を縛らず、柔軟に暮らしをクリエイトしていくことがカギ

    アイデア #1
    動きをシミュレーションして調理

    画像: 引っ越し時にバーと棚を造作してもらい収納力はアップ。コンパクトゆえ「1歩、2歩動くだけで作業できて楽」

    引っ越し時にバーと棚を造作してもらい収納力はアップ。コンパクトゆえ「1歩、2歩動くだけで作業できて楽」

    コンロは2口の小さなキッチン。食材や道具を渋滞させず、スムーズに調理をするために、料理に入る前にひと通りの流れをシミュレーションしておきます。そして、片づけながら調理をすることもポイント。そうすれば、少ない道具でもまかなえる。

    「料理は頭を使うし、色彩感覚や季節感も欠かせないアートでもあると思います」

    アイデア #2
    古い物に手を加え使いつないでいく

    画像: ギフトでもらうリボンや、箱、服のボタンなどもストックし、出番を待っている

    ギフトでもらうリボンや、箱、服のボタンなどもストックし、出番を待っている

    画像: 繊細なシフォンの布を重ねてコサージュに。一部は着物の帯揚げをリユース

    繊細なシフォンの布を重ねてコサージュに。一部は着物の帯揚げをリユース

    「古い物も愛でるだけではなく、暮らしで使ってこそ生かされます」

    アンティークのレースやリボンを組み合わせてアクセサリーにしたり、布をパッチワークにしてストールにしたり、多彩に生まれ変わらせています。制作過程でできるハギレも捨てずにストック。箱のデコレーションに使うなど、きっちり使い切り。

    画像: お菓子箱にシールを貼ってソーイングボックスに。ピンクッションはハギレリメイクに最適で、たくさんつくりギフトにする

    お菓子箱にシールを貼ってソーイングボックスに。ピンクッションはハギレリメイクに最適で、たくさんつくりギフトにする

    アイデア #3
    ひとつの道具を多用途に使う

    画像: オムレツをつくるときは、カフェオレボウルでミキシング

    オムレツをつくるときは、カフェオレボウルでミキシング

    画像: オーブンは大きな皿の収納場所に。「狭いキッチンですが、気にせずどんどんお客さんを招きます」

    オーブンは大きな皿の収納場所に。「狭いキッチンですが、気にせずどんどんお客さんを招きます」

    専用の道具はほとんど持たず、ひとつのものを多用に使い回すのが得意な田中さん。たとえば、ボウルは使わずカフェオレボウルで済ましたり、大きなお皿をトレイのように使ったり。

    不便を感じたとき、何かを買い足すのではなく、あるもので何とかならないか? 考えることが、暮らしの訓練にもなっています。


    <撮影/近藤沙菜 取材・文/鈴木麻子>

    田中靖子(たなか・やすこ)
    ヨーロッパで買い付けたアンティークのリネンや食器、小物類のほか、衣類などを東京・吉祥寺で販売。※来店の際は、事前予約を。インスタグラム@langepasse1986

    ※記事中の情報は『天然生活』本誌掲載時のものです



    This article is a sponsored article by
    ''.