(『バスクの修道女 畑と庭の保存食』より)
にんじんの酢漬けのつくり方
料理をつくる上で欠かせない野菜のひとつ。多種多様で一年中食べることができ、修道院でも植え付けの時期はそれぞれです。
早春のまだ小さめのものはやわらかく、生で食べると、甘い風味が実感できます。
大きく育ったものはもちろんどんな料理にも万能ですが、多めに切っておいて保存するといっそう便利です。葉はやわらかいところだけを料理に使います。
材料(つくりやすい分量/でき上がり約600mL)
● にんじん | 500g(約3本) |
● 白ワインビネガー(またはりんご酢) | 1カップ |
● グラニュー糖 | 小さじ1 |
● 塩 | 小さじ1/4 |
● 好みのハーブ (ローリエ、タイム、ローズマリーなど) | 少々 |
つくり方
1 にんじんは皮をむき、せん切りにする。
2 鍋に水を沸かし、にんじんを1分茹でる。水に取り、粗熱が取れたらザルに上げる。
3 同じ鍋に水1カップ、白ワインビネガー、グラニュー糖、塩、ハーブを入れ、中火にかける。沸騰したら弱火にし、2分煮る。
4 煮沸消毒した清潔な瓶ににんじんを詰め、にんじんが被るように3をひたひたに注ぐ。
ポイント consejo
◎冷蔵庫で4~5日間保存可能。脱気して真空状態になっていれば冷蔵庫で3カ月保存可能。
にんじんの酢漬けを使って
サバのにんじん酢漬けソテーのつくり方
材料(4人分)
● サバ(3枚おろし) | 2尾分 |
● にんじんの酢潰け(上記参照) | 200g |
● 好みのハープの葉 (タラゴン、レモンパーペナ、レモンパーム、ミントなど) | 少々 |
● オリーブオイル | 大さじ1~1と1/2 |
つくり方
1 サバは水気をふき、全体にオリーブオイルをふる。ロースターまたは200℃に温めたオーブンで火が通るまで15~18分こんがり焼く。
2 皿にサバを盛り、水気をきったにんじんをのせ、マリネ液適量をかけてハーブの葉をふる。
ポイント consejo
◎サバはフライパンで焼いても。鮭、アジ、イワシでつくってもおいしいです。
本記事は『バスクの修道女 畑と庭の保存食』(グラフィック社)からの抜粋です
丸山久美(まるやま・くみ)
料理家。スペイン家庭料理教室「mi mesa」主宰。アメリカ留学後、ツアーコンダクターとして世界各地をまわり、マドリッドに14年在住。家庭料理をベースとしたスペイン料理を習得しながら修道院をめぐり、修道女たちから料理を学ぶ。著書に『バスクの修道女 日々の献立』(グラフィック社)、『修道院のお菓子』(扶桑社)など。2024年3月に『バスクの修道女 畑と庭の保存食』(グラフィック社)を発売。
インスタグラム:@maruyama_kumi
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一般の人が立ち入ることのできない修道院の中では、できるだけ自給自足の生活を重んじています。畑では四季折々の野菜を育て、庭の木々にはたわわに果物が実り、香り高いハーブも茂っています。たくさん収穫した野菜や果物を料理をし、食べきれないものは保存食にして季節をまたいで大事に食べます。料理家の丸山久美さんが、修道女たちが実際につくっている保存食、ジャム、コンポート、シロップ漬け、オイル漬け、酢漬けなどの加工方法、そしてそれらを使った料理を紹介します。