いつも選ぶのは「笑顔の多いほう」を
「ないならつくってみよう」でスタートした子ども服づくりと、そのことが連れてきたさまざまなできごと。
ときに壁に向き合い、ときにかわしながら、がむしゃらに進んでいくうちに、著作本や受注会開催、そして教室と、自分でも思いがけない道がひらけていきました。なぜひらけていったのか……。
その理由を自分なりに振り返ってみると、きっとそれは「結果」ではなく「過程」を楽しんでいたからだと思うのです。
私はものごとを「成功か失敗か」ではあまり見ていません。それよりも、「やっている途中ワクワクしているか」が一番大事。
選択に迷ったときは、「どちらが人をより笑顔にできるか」を基準にしてきました。
そして、ダメだと思ったら他の方法を試してみる。自分に向いていないことを無理にやり続けず、手放していったこともよかったのかもしれません。
「わが子のためにつくってあげる」から「つくって売る」、そして「つくる人の隣に立つ」ことへ。
これからも服づくりを通じて、どんな思いがけない体験が待っているのかな……。それを思うと、ワクワクしてきます。
―― 次回は、現在小学生と高校生になった子どもたちの服選びと、40歳を過ぎてからのワードローブの変化についてお話していこうと思います。どうぞお楽しみに!
〈写真・イラスト・文/美濃羽まゆみ 構成/山形恭子〉
美濃羽まゆみ(みのわ・まゆみ)
服飾作家・手づくり暮らし研究家。京町家で夫、長女ゴン(2007年生まれ)、長男まめぴー(2013年生まれ)、猫2匹と暮らす。細身で肌が敏感な長女に合う服が見つからず、子ども服をつくりはじめたことが服飾作家としてのスタートに。
現在は洋服制作のほか、メディアへの出演、洋裁学校の講師、ブログやYouTubeでの発信、子どもたちの居場所「くらら庵」の運営参加など、多方面で活躍。著書に『「めんどう」を楽しむ衣食住のレシピノート』(主婦と生活社)amazonで見る 、『FU-KO basics. 感じのいい、大人服』(日本ヴォーグ社)amazonで見る など。
ブログ:https://fukohm.exblog.jp/
インスタグラム:@minowa_mayumi
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