• 服飾作家として、日常を心地よく過ごせる手づくり服や小物をさまざまに提案している美濃羽まゆみさん。ネットショップでの苦い経験から販売を受注会に切り替え、そして、今度はつくる人から、つくる楽しさを伝える人へ。ブランド立ち上げから現在までの約15年に及ぶ仕事のお話を伺いました。

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    前回はネットショップを始めて直面した問題から、服の受注会を始めたことをお伝えしました。

    今回は、つくる人から、つくる楽しさを伝える人へ、洋裁教室をスタートした経緯をお話してみたいと思います。

    ▼前回の記事はこちら▼

    https://tennenseikatsu.jp/_ct/17719853

    長く愛せる手づくり服を届けたくて

    画像: 長く愛せる手づくり服を届けたくて

    いま、受注会は年に3回のペースで開催し、全400着ほどのお洋服を2名のスタッフに関わってもらいながら1枚1枚ていねいにつくっています。

    そのデザインは、ほとんどが3年、5年とつくり続けているものばかり。

    流行は追わず、「私がずっと着続けたい」というデザインのみを、着心地を追求するためマイナーチェンジはしつつも、繰り返しつくり続けています。

    お客様も色違いや生地違いで購入してくださったり、お直しや染め替えサービスを利用してくださったり……。

    ファストファッション全盛で、ワンシーズンで着つぶして処分するのが当たり前になったこの時代。

    そんな時代の流れに逆らうように、一枚を大切に着続けていく価値とその楽しみを味わってくださるファンの方々の存在に、私自身もたくさん力をいただいています。

    そして、この春からはさらにそのスタイルもチェンジ。

    受注会は少しずつ小さな規模にしていき、その代わりにソーイング教室をはじめ、ワークショップや自宅アトリエでの教室を充実させていく、という目標を立てて少しずつ働き方を変えつつあります。

    自分がつくったものをお届けして喜んでいただくことも、もちろんうれしいことです。

    けれど、「私のおしゃれ奮闘記」の回でもお話しましたが、私は自分で服を手づくりするようになってはじめて、自分に似合う服を着る喜びや装うことの楽しみを味わうようになりました。

    市販品を購入していたころは、どことなく自分のスタイルにしっくりこなかったり、デザインはよくても品質がよくなくて長く着続けられなかったり。

    けれど、手づくりの服なら好みのサイズや丈感を選べて、かつ品質のよい素材を使うことができるので長く着続けることができます。

    流行に追われず、着心地よく、長く愛せる手づくり服。そんなハンドメイド服の楽しさをもっともっと伝えていきたい、と思うようになったのです。

    ▼「私のおしゃれ奮闘記」の記事はこちら▼



    〈写真・イラスト・文/美濃羽まゆみ 構成/山形恭子〉

    画像: いつも選ぶのは「笑顔の多いほう」を

    美濃羽まゆみ(みのわ・まゆみ)
    服飾作家・手づくり暮らし研究家。京町家で夫、長女ゴン(2007年生まれ)、長男まめぴー(2013年生まれ)、猫2匹と暮らす。細身で肌が敏感な長女に合う服が見つからず、子ども服をつくりはじめたことが服飾作家としてのスタートに。

    現在は洋服制作のほか、メディアへの出演、洋裁学校の講師、ブログやYouTubeでの発信、子どもたちの居場所「くらら庵」の運営参加など、多方面で活躍。著書に『「めんどう」を楽しむ衣食住のレシピノート』(主婦と生活社)amazonで見る 、『FU-KO basics. 感じのいい、大人服』(日本ヴォーグ社)amazonで見る など。

    ブログ:https://fukohm.exblog.jp/
    インスタグラム:@minowa_mayumi
    voicy:FU-KOなまいにちラジオ



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