「調理科学」を知れば、家庭でも最高においしい料理がつくれる
年間400 軒超の飲食店を食べ歩きし、料理のおいしさについてとことん追求している、汁なし担々麺専門店『タンタンタイガー』の創業者で、「超料理マニアな料理人」の東山広樹さん。
東山さんが、料理をするうえで大切にしているのが「調理科学」という概念。
科学的な考察と分析をして、それに基づいて調理をすれば、経験や技術がなくてもお店の料理のようなおいしさに!
本記事では、東山さんが考案した調理科学に基づくレシピより、冷蔵庫で余りがちな香味野菜でつくる絶品スープのつくり方をご紹介します。ぜひおためしください!
きざんでスープにする、余った薬味たちの最強活用法
大葉が1枚だけ、どんぐりサイズのしょうが、長ねぎの青い部分だけ、セロリの葉っぱがちょっとだけ……。
「冷蔵庫に少しだけ残った薬味を余すことなく活用できたら」という想いから生まれたのが「香味野菜のチョップドスープ」。
「もともとは余りものの処分のためにつくっていたスープですが、おいしすぎて、いまではこのスープのために香味野菜を買ってしまいます」という、東山さん。
香味野菜は、みじん切りにすることで細胞がつぶれ、香りが強く出るようになります。
その点からも、かなり理にかなっているスープ。
薬味は長持ちするものが多いので、ちょっとだけ残ってしまった薬味を密閉保存容器に入れて冷蔵保存しておき、ある程度たまったらチョップドスープにするのがおすすめです。
「香味野菜のチョップドスープ」のつくり方
材料(1人分)
● お好みの香味野菜 | 適量 |
● 白だし | 適量 |
● 水 | 200cc |
香味野菜はなんでもいいのですが、しょうが、セロリの葉、ねぎなどを入れると一層おいしくなります。後は、みょうが、大葉、にんにく、ニラなどもおすすめ。たくさんの種類を入れるほうが、味が複雑になってよりおいしくなります。香味野菜の分量は、汁の半分くらいを目安に。
つくり方
1 香味野菜をみじん切りにする。
2 鍋に水と白だしを入れ、そのままでおいしいと感じる味に調整する。(白だし:水=1:7の割合が一般的ですが、白だしのパッケージにある「お吸いもの」の希釈倍率を参考に)
3 鍋を火にかけ、ひと煮立ちさせたら1の香味野菜を加える。再沸騰させたら完成。(耐熱容器に入れ、600Wの電子レンジで40秒加熱でも可)
香味野菜を加えてからは絶対に煮すぎないでください。煮すぎると、香りが飛んでしまいます。軽く沸騰したらすぐに火を止めてください。
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〈撮影/片桐 圭(Lingua franca)〉
※ 本記事は『スーパーの食材で究極の家庭料理』(大和書房)からの抜粋です。
東山広樹(ひがしやま・ひろき)
超料理マニアな料理人
(株)マジでうまい代表取締役
汁なし担々麺専門店『タンタンタイガー』の創業者。現在は、会員制レストランを主宰、飲食業のレシピ開発などを行っている。年間400 軒超の飲食店を食べ歩きし、料理のおいしさについてとことん追求。日本一マニアックな料理ブログ『Cooking Maniac』も運営している。
X(@h_gashiyama)のフォロワー数は5.5万人超(2024年7月現在)。
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