(『天然生活』2020年2月号掲載)
おいしいコーヒーを淹れるためのQ&A
Q:ドリッパーはどんな形のものを使ったらいいですか?
A:
ドリッパーには大きく分けて扇形と円すい形があり、扇形は中煎りに、円すい形は中深煎り、深煎りに使い分けています。
扇形のなかでも抽出されたコーヒーが落ちる穴が1〜3つとメーカーによって違いがあり、1穴タイプはじっくりと浸透させるのに対し、3穴タイプはすっと落ちていくので、1穴タイプよりはすっきりした味わいになります。
入門編としては、扇形の3穴タイプが使いやすいと思いますが、ほかにもドーナツ形のものや、ドリッパーとサーバーが一体化したケメックス社のものなど、いろいろなタイプのドリッパーがあります。
試してみて、自分にぴったりのものを見つけるといいでしょう。
Q:コーヒー豆を挽くときの細かさはどうすればいいですか?
A:
基本的にペーパードリップで淹れる場合に適しているといわれているコーヒー豆を挽いたときの細かさは、中挽きといって、グラニュー糖くらいの粒の大きさです。
アイスコーヒーやカフェオレなど濃いめに淹れたいときには、それより粒の小さな細挽きにするといいでしょう。粒の大きな粗挽きは、さっぱりした味わいになります。
Q:買ってきたコーヒー豆はどうやって保存すればいいですか?
A:
買ってきたコーヒー豆の袋にガスの抜ける穴があいていれば袋のままでいいですし、密閉できるパッキンが付いた容器に入れ換えても。
常温保存し、挽く前の豆のままなら1カ月、挽いたあとの粉の状態なら1週間〜10日間くらいで飲みきるといいと思います。
焙煎した日から1カ月程度は、エイジングによる味の変化を楽しめます。
〈撮影/元家健吾 取材・文/長谷川未緒〉
堀内隆志(ほりうち・たかし)
1994年に鎌倉にオープンしたカフェブームの先駆け的存在「カフェ ヴィヴモン ディモンシュ」の店主。選び抜いた豆でていねいに淹れるコーヒーのおいしさもさることながら、穏やかな人柄にファンも多い。
※ 記事中の情報は『天然生活』本誌掲載時のものです