• やる気が出ない、疲れやすい。そんな不調を感じている人は、「タンパク質」が不足しているのかも? 料理家の田内しょうこさんが体力向上のために取り組んだ「朝ごはん×タンパク質」改革を紹介します。今回は“卵2個プラスアルファ”のタンパク質をチャージする朝ごはんのお話です。

    「タンパク質」で体調不良を改善した経験が、いまもわたしを助けてくれる

    そろそろ夏疲れが出てくる季節ですね。みなさん、いかがおすごしですか。

    わたしは元気です! と言いたいところですが、実は9月は少しへばってしまいました。

    昨年の夏は本当にきつくて7月中からバテてしまったので、その反省を生かして「今年は絶対に頑張ろう!」と6月末から朝ごはんに加えて、昼ごはん、晩ごはんでも意識的にタンパク質を増やしてこの夏に臨んでいました。

    その結果、7月8月は自分でも驚くくらいに元気に過ごすことができ、「わたし、今年は大成功じゃないの」とほくそ笑んでいたのですが、9月も半ばに近づいた頃から体が重くなり何をする気力も落ちてしまいました。

    9月にバテてしまった理由は、単純に7月8月はなんとか頑張れたものの9月までは持たずに力尽きてしまった、ということもあるかもしれませんが、それに加えて心当たりがひとつ。

    9月に入ってすぐに内視鏡検査を受け、その前後で10日近く食事制限をしたのです。

    やわらかいもの、消化がよいものばかりを食べる中で、豆腐や温泉卵、煮豆など極力タンパク質は摂るようにしていたのですが、やはり少し足りなくなっていたようです。

    画像1: 「タンパク質」で体調不良を改善した経験が、いまもわたしを助けてくれる

    食事制限をしたからとて体重が減るわけでもなく(せめて体重が減ったなら納得できたのに!)、日に日にだるさが増して稼働力は落ちるばかり。気力も上がりません。

    「あのメール送らなきゃなー」「明日のお弁当用のごはんセットしなくちゃなー」と思いながらも立ち上がることができず、ぼーっとただ座り込んで動けないという状態は本当に久しぶりで、ああ、この3年間のタンパク質生活はきいていたんだなとあらためて実感することができました。

    今また、体調を戻すべく慌ててタンパク質チャージを始めているところ。1週間ほどたったところで、徐々に調子はととのってきました。

    3年前に、どうしてよいのか途方に暮れた原因不明な体調不良をタンパク質の朝ごはんに切り替えて改善した経験は、こういうときにもわたしを助けてくれます。迷わずまずはタンパク質を増やせばよいのですからね!

    画像2: 「タンパク質」で体調不良を改善した経験が、いまもわたしを助けてくれる

    タンパク質とはいってもどれくらい摂るのか迷ったときには、卵2個分(約12g)+ごはん1膳かパン1枚の炭水化物(約3〜6g)を。それでとりあえずタンパク質15g(〜18g)は摂れます。

    今のようにさらにチャージで多めにしっかり摂りたいときには、卵2個分にプラスアルファを意識して食材を追加するようにしています。

    タンパク質を食べ慣れていない3年前には、不調だからといってタンパク質を摂ることにしても食べるだけでもひと苦労でしたが、幸い3年以上のタンパク質朝ごはん生活でさすがに慣れてきたのか、タンパク質量を増やしてもおいしく食べられています。

    また、体のベースができているのでしょうか(と思いたい!)タンパク質を少し増やすだけですぐに調子を戻せるのも嬉しいなと思っています。

    基本の卵2個分に、もう少しタンパク質をチャージした朝ごはんをご紹介します。

    “基本の卵2個分プラスアルファ”のタンパク質朝ごはん

    タンパク質チャージ朝ごはん①
    たまごサンド

    画像: タンパク質チャージ朝ごはん① たまごサンド

    卵2個分がムリなくしっかり摂れて食べやすい卵サンドは、タンパク質を特に増やしたいときにつくります。やわらかめのパンだとより食べやすい。秋には、すだちの皮をすりおろしてかけるのが気に入っています。

    タンパク質量の目安:約22g

    メニュー内のタンパク質食材:卵2.5個(約15g)+8枚切り食パン2枚(約7.5g)

    タンパク質チャージ朝ごはん②
    納豆たまご炒飯

    画像: タンパク質チャージ朝ごはん② 納豆たまご炒飯

    卵かけごはんの納豆入りだと卵1個、納豆1パックでおなかいっぱいになってしまうのに、同じ材料を炒飯にすると卵が2個分になっても食べられるのが不思議です。ねぎとしょうがをきかせてさっぱりと仕上げるのがコツ。

    タンパク質量の目安:約21g

    メニュー内のタンパク質食材:卵2個(約12g)、納豆1パック(約6g)+ごはん(約3g)

    タンパク質チャージ朝ごはん③
    キッシュ風グラタン

    画像: タンパク質チャージ朝ごはん③ キッシュ風グラタン

    フレンチトースト風に卵と牛乳を混ぜた卵液をパンにしみこませたあと、ウインナーやほうれん草、チーズも加えてトースターで焼きます。フレンチトーストとキッシュの中間のようなユニークな食感で、タンパク質もしっかり摂ることができます。

    タンパク質量の目安:約27g

    メニュー内のタンパク質食材:卵1個(約6g)、牛乳150mL(約5g)、ウインナー2本(約6g)、シュレッドチーズ20g(約5g)+6枚切り食パン(約5g)

    タンパク質チャージ朝ごはん④
    鶏そぼろと納豆のごはん

    画像1: タンパク質チャージ朝ごはん④ 鶏そぼろと納豆のごはん

    にんじんや大根葉を加えた鶏そぼろを丼に。鶏むね肉は100gあたり20g前後のタンパク質が摂れる優秀食材。そこに納豆とゆで卵も添えて、タンパク質たっぷりの一品に仕上げます。

    オクラや海藻を入れた味噌汁でさらにバランスよく。

    タンパク質量の目安:約21g

    メニュー内のタンパク質食材:卵1/2個(約3g)、納豆1パック(約7g)、鶏そぼろ(約8g)+ごはん(約3g)

    ※ ※ ※

    秋に入ってなんだか体調が悪いなあ、という方、ぜひ卵1個から増やしてみてくださいね。

    タンパク質に慣れていない方が少しずつタンパク質を増やしていくための朝ごはんは、この連載のはじめの頃にご紹介しています。ぜひそちらもご覧ください!



    画像2: タンパク質チャージ朝ごはん④ 鶏そぼろと納豆のごはん

    田内しょうこ(たうち・しょうこ)
    「時短料理をサステナブルな知恵に」をモットーに、ゆとりを生みだすための時短の知恵を書籍や雑誌、ウェブサイトで発信。セミナーや出張教室のほか、食と暮らし、子育て関連の情報発信を行う。著書に『時短料理のきほん』(草思社)、『働くおうちの親子ごはん』シリーズ(英治出版)、『汁かけごはん』(駒草出版)など。
    インスタグラム:@tauchi.shoko
    ツイッター:@oyakogohan



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