(『天然生活』2023年3月号掲載)
ワタナベさんちの掃除ルール 01
台所のリセットで、きれいを守る
料理をする回数も、人の出入りも格段に多いワタナベさんの台所。でもその都度汚れを落とすから、いつも清潔が保たれています。
調理後の壁ふきで油汚れを落とす
コンロを使ったあとは周囲の調理台だけでなく、壁にも案外油汚れが飛び散っているもの。その都度ふきんでさっと水ふきをする。
「毎回ふくと汚れがこびりつかないので、大がかりな掃除をしなくてすみます」
カルキ汚れは棒たわしを活用
水栓の付け根や蛇口の水が出る部分のカルキ汚れ。シンクそばに置いてある棒たわしで、気づいたときにこすり落とす。
1日の終わりに排水口をリセット
毎晩、夕食後にシンクの排水口をきれいに。毎日洗っているため汚れがたまらず、使うのは水とスポンジだけでOK。
五徳は食洗機に任せる
コンロの五徳は毎晩食洗機に入れるのが習慣。おかげでベタつきや汚れが残らない。「五徳のまわりはスポンジで汚れを落としたあとに水ふきします」
オーブンリセットは熱いうちに
オーブンの庫内は使い終わってすぐ、熱いうちに掃除。側面や扉の内側の汚れをアルカリ性電解水とふきんで。落ちにくい場合はスポンジも使う。
使ったあとのスポンジは熱湯消毒
食器用スポンジは毎日熱湯をかけて消毒。「その後、水をかけて冷まします。そのままだと、熱が冷めていく過程で雑菌が繁殖してしまうそうなので」
ワタナベさんちの掃除ルール 02
流れをクセにすれば楽になる
「毎日ふき掃除」と聞くと、さぞ大変だろうと思ってしまいます。でも一連の流れを体に染み込ませれば、案外楽にできるのです。
ひとつのウェスを使い回す「ふく」のルーティン
毎日、仕事が終わったあと、台所とリビング、玄関をふくのが習慣。
1枚のウエスを水で濡らし、ヒバオイルを垂らしてからまずは台所の扉や家具の上など高いところから。その後、床に移って最後に玄関をふけば完了です。
「楽にするコツはざっと丸くふくこと、使い捨てウエスを使うこと。全部で10分もかかりません」
1
ヒバオイルを数滴垂らす
2
まずは、台所じゅうの扉を
3
家具の上をふく
4
しゃがんで床をふく
5
コーナーも忘れずに
6
最後は玄関をふいて完了
ワタナベさんちの掃除ルール 03
「もの」と「時間」のむだを省くために
適材適所の道具を選んだり、すき間時間を上手に使ったり。時間がないなかで無理なく掃除をするための工夫が随所にあります。
掃除機2台を時間によって使い分け
しっかり掃除したいときは「ミーレ」のコード付き掃除機で。「平日のどこか1日と、週末のどちらか1日、週2日ほど使います」
毎日のちょっとしたほこり取りには、すぐに出し入れできる「ダイソン」のコードレスが活躍。
洗面所は使い捨てのペーパーで
洗面所の掃除は、毎朝の洗濯のついでにするのが習慣。忙しい朝、なるべくさっとすませたいから、使い捨てのアルコールティッシュを常備。
「鏡についた水はねなどをふき取っています。鏡がきれいだと気分もいいです」
台所ふきんは夜中につけおき
台所で使ったふきんは、2〜3日分まとめて漂白している。「夜寝る前、お湯に酸素系漂白剤を溶かしてふきんをつけおきしきます。翌朝すすいでから洗濯機に入れて洗います」
茶渋などもきれいに取れて真っ白に。
空いた時間にウエスづくり
ふき掃除用のウエスは着なくなったTシャツや古いシーツ、エプロンなどを切って。「少し時間が空いたな、と思ったときにまとめてつくっています」
できたウエスはガラスのびんに入れて。毎日ここから1枚ずつとって使う。
〈撮影/柳原久子 取材・文/嶌 陽子〉
ワタナベマキ(わたなべ・まき)
料理家。旬の素材とシンプルな手順でつくる、日常のレシピで人気を集める。最近、畑を借りて自ら野菜を育てることに挑戦中。その経験を通して、ますます、食材を「食べきる」ことの大切さを実感するようになった。著書に『ワタナベマキの10の定番弁当』(扶桑社)など。https://maki-watanabe.com/
※記事中の情報は『天然生活』本誌掲載時のものです