(『天然生活』2021年2月号掲載)います。
健やかでいるためにハーブは頼もしい味方
ハーブティー専門のオンラインショップ「リトルワンダーズ」を営む、太田明子さん。
デザイン会社勤務だった20代、深夜まで働く不規則な生活から体調をくずしたことをきっかけに、オーガニックハーブに興味をもつようになったといいます。
「市販の薬を飲むのをなるべく減らしたいので、健やかでいるためにハーブは頼もしい味方」という太田さんに、ハーブティーやバスソルト、コーディアルなど、ハーブを使ったさまざまなセルフケアの方法を教えていただきました。
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▼前回のお話はこちら
太田明子さんの「ゆるやかな健康習慣」
01 ハーブで体調ケア
ハーブティーは体質に合ったものを何種類かそろえておき、その日の予定や体調を考慮しつつ選びます。
「いまは産後の授乳期用にフェンネルやネトルをブレンドしたものを、毎日飲んでいます。母乳は血液からつくられるので、血がきれいになり、造血作用も期待できるハーブが中心。
あわただしい毎日なので、ガラスポットではなく、電気ポットで手軽に。習慣として、続けていくことが大事だから」
02 美肌をつくる、バスソルト
自宅にある岩塩や粗塩を使って、バスソルトを手づくり。塩の1/3~半分程度の乾燥ハーブをミックスし、リネンなどで縫った小袋に入れるだけ。
「ハーブはカモミール、カレンデュラ、レモンバーベナなど、お肌の活性化に働きかけ、肌に刺激のないものなら何でもOK。お鍋でエキスを煮出す方法もありますが、私はこのまま入れています。お好みでアロマオイルを数滴加えるのもいいですよ」
03 煮る時間も楽しい、コーディアル
コーディアルとはハーブをたっぷり溶け込ませた、健康づくりに役立つシロップのこと。太田さんはスパイスなどもオリジナルでブレンドしています。
寒い季節にぴったりの「ハーバルサングリア」には、ローズヒップなどのほか、オレンジやシナモン、クローブなどがブレンドされ、煮出しているあいだも甘酸っぱい香りに包まれます。お湯やワインで割り、あつあつを含めば、体に染み入るおいしさ。
04 アロマが香る、ホットアイマスク
水で濡らしたハンドタオルをお皿にのせ、電子レンジで1分程度、温めてホカホカに。
広げたタオルの内側にグレープフルーツのアロマオイルを数滴垂らし、温熱で目の疲れを和らげながら、さわやかでスッキリした香りも一緒に楽しみます。
「目にのせる側にアロマオイルを垂らすと刺激が強すぎるので、必ず内側か、反対側に。ヨガをしながら、目のケアも一緒にすることが多いんですよ」
05 ハーブオイルで、頭皮マッサージ
産後で抜け毛が気になるため、手づくりのハーブオイルで頭皮マッサージをするのが習慣に。
「ホホバオイルに、髪によいとされるハーブを2週間ほど漬け込むだけ。1日1回、容器を振ることでエキスがよく出ます」
シャンプーする前に、女性ホルモンのツボがあるといわれる頭頂部を、指先で軽く流すようにマッサージ。シャンプー後は、ドライヤー前の髪に軽くオイルをつけてなじませます。
06 ゆるく気軽に、したいときだけヨガ
ヨガは負担にならないよう日課にせず、体を動かしたい気持ちになったときのみ。そして、行うときは無音を心がけているそう。
「3人目を産んだときに、新型コロナウイルスの影響で面会が制限されていたため、病棟がほぼ無音だったのですが、その静けさに気持ちがとても休まったんです。
ふだんは小さい子どもがいて騒がしい毎日なので、静寂がとても贅沢な時間だということに気づきました」
07 加湿と空気の浄化を兼ねた芳香浴
キッチンのコンロやお部屋の片隅で、セージ、ローズマリー、タイムなど、抗菌や抗ウイルスによいとされるハーブを弱火で煮込み、空気を加湿するほか、アロマディフィーザーのように清々しい香りで満たします。
「最近は子どもたちが寝静まったあと、深夜にすることが多いです。煮詰めた液体は捨てずにとっておき、うがい薬として使います」
〈撮影/辻本しんこ 取材・文/野崎 泉〉
太田明子(おおた・あきこ)
LITTLE WONDERS主宰 。風邪予防、安眠など体調ケアに役立つハーブのオリジナルブレンドティーのほか、季節ごとにコーディアルの提案も。http://www.littlewonders-herb.com/
※ 記事中の情報は『天然生活』本誌掲載時のものです
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