(『天然生活』2021年2月号掲載)
オーガニックハーブで心身の不調をセルフケア
デザイン会社勤務だった20代、深夜まで働く不規則な生活から体調をくずしたことをきっかけに、オーガニックハーブに興味をもつようになったという太田明子さん。
自分が欲しい組み合わせのブレンドや、好みのパッケージのものが市場にあまりなかったことから、2012年にハーブティー専門のオンラインショップ「リトルワンダーズ」を立ち上げました。
現在、6歳と4歳の姉妹を子育て中で、2020年2月には、3人目の男の子を出産したばかり。(※2021年当時)
授乳中のため母乳によいとされるフェンネルやダンディライオン(たんぽぽ)、造血作用が期待できるネトルなどをブレンドしたお茶を毎日、1Lほど飲むように。
「市販の薬を飲むのをなるべく減らしたいので、健やかでいるためにハーブは頼もしい味方。不調が起きたら、根本の原因をまずは探るようにしています。
たとえば、授乳中におかしな姿勢で寝てしまったときの頭痛は肩こり由来なので、ジンジャー、オレンジピールといった血のめぐりをサポートするハーブをブレンドします。
疲れやストレスからくる頭痛なら、リラックスや安眠を促すカモミールやレモンバームですね」
実は、かつてはハーブティーの味が苦手だったという太田さん。
そのため、ブレンドするときには心身に及ぼす影響だけでなく、飲みやすい風味にもこだわり、カラフルなフラワーハーブを使うなどして、見た目の愛らしさも楽しめるよう工夫しているそう。
「いまは産後であわただしく、ガラスポットでゆっくりお茶を楽しむ余裕があまりないのですが、お茶パックで飲んだり、お鍋でまとめて煮出すなどして無理なく続けることを大切にしています。
ハーブティーは淹れ方もざっくりで大丈夫ですし、ポットに入れておいても味がほとんど変わらないのがいいところなんです」
体は正直だから、知識より直感で楽しみたい
ハーブを通して自分の体と向き合うことが、ストレスのない仕事や暮らし方といった、生き方そのものを見つめ直すきっかけにも。
リトルワンダーズを始めてからは、「難しそう」と思われがちなハーブの世界を、もっとみんなの身近なものにできたら、という思いが強くなったそう。
「ワークショップでは皆さんに予備知識なく五感でハーブを選んでもらうのですが、たいていその方がいま必要としているものを、無意識に選ぶのが面白いなと。
体って正直だから、知識がないからとためらわず、直感で気軽に楽しんでほしいですね」
ちょっとひと息
太田明子さんの「リラックス方法」
子どもの送迎時に、聴く音楽
多忙な日々のなか、子どもを送迎する際に、車中で音楽を聴くのが楽しみ。
「自分でセレクトすると、なかなか世界が広がらないから、FM局でかかる音楽をザッピングしながら聴いています。常に新しいものに出合えるから。わずかな時間ですが、ちょうどよい気分転換になっています」
〈撮影/辻本しんこ 取材・文/野崎 泉〉
太田明子(おおた・あきこ)
LITTLE WONDERS主宰 。風邪予防、安眠など体調ケアに役立つハーブのオリジナルブレンドティーのほか、季節ごとにコーディアルの提案も。http://www.littlewonders-herb.com/
※ 記事中の情報は『天然生活』本誌掲載時のものです
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