いつまでも若々しく健康でいるために。毎日食べたい「潤いスープ」
年を重ねるとともに、失われていく「体の潤い」。
新生児のときは80%ほどあった体の水分は、老人になると50%ほどにまで減るといわれています。
潤い不足は、肌の乾燥や髪のパサつきのほか、むくみや便秘、貧血、生理不順、更年期障害など、さまざまな体の不調の原因にも。
だからこそ、日々の食事で潤いを補給することが大切です。
料理家で、国際中医薬膳師の齋藤菜々子さんがおすすめするのが、体を潤す食材を組み合わせた「潤いスープ」。
消化や吸収がスムーズで、栄養を逃すことなく取り入れられるスープは、潤いを補給するのに最適。
日々の食事にスープを取り入れて、いつまでも若々しく、すこやかな体をつくりましょう。
月経の不調を改善し、しなやかな体をつくる「血(けつ)」
東洋医学の考えで、体を構成する要素のひとつである「血(けつ)」。
血液や体内のさまざまな働きを指し、貧血や月経不調の改善のほか、爪や目、髪をすこやかに保ちます。また、心との関係が深く、精神を安定させる働きも。
本記事では、「血」を補う「潤いスープ」の中から、豚肉とかぶ、雑穀のスープのつくり方をご紹介します。
ミネラル類が豊富な雑穀類は、いい「血」をつくるために、日々の食事でできるだけ活用していきたい食材。胃腸を整えてくれる‟かぶ”は、栄養豊富な茎ごと加えています。
豚肉とかぶ、雑穀のスープのつくり方
材料(2人分)
● 豚バラ薄切り肉(※1) | 100g |
● かぶ(※2) | 2個(200g) |
● 雑穀ミックス | 30g |
●A | |
・だし汁 | 500mL |
・しょうゆ、酒、みりん | 各大さじ1 |
・塩 | 小さじ1/4 |
● ごま油 | 大さじ1/2 |
※1:豚バラ薄切り肉は、4cm幅に切る。
※2:かぶは、茎を2~3cm残し、6等分のくし形切りにする。葉は4cm長さに切る。
つくり方
1 鍋にごま油を中火で熱し、豚肉を炒める。豚肉の色が変わって軽く焼き色がついたら、かぶ、雑穀ミックス、A を加える。煮立ったらふたをして、弱火で8分煮る。
2 かぶの葉を加え、弱めの中火で2分ほど煮る。
★体を潤す食材
〈黒米〉
雑穀の中でも、特に血流を促し、潤いを与えてくれます。眼精疲労、かすみ目にもおすすめ。
〈撮影/衛藤キヨコ スタイリング/久保百合子〉
※ 本記事は『毎日続けたい 潤いスープ』(文化出版局)からの抜粋です。
* * *
潤い不足によって起こる不調は、肌の乾燥だけではなく、むくみ、便秘、貧血、生理不順、更年期障害…と実にさまざま。その改善には、毎日無理なく作れて、潤い食材を効果的に組み合わせたスープがおすすめ。しっとりツヤツヤ、健康な心身を目指しましょう。
齋藤菜々子(さいとう・ななこ)
飲食店を営む両親のもとに育ち、大学卒業後に一般企業に就職。忙しい日々の中で食事が心身の充実につながることを実感し、料理の道を志す。料理家のアシスタントを務めながら日本中医食養学会・日本中医学院にて中医学を学び、国際中医薬膳師の資格を取得。身近な食材のみを使った作りやすいレシピにこだわり、家庭で実践できる薬膳を提案している。著書に『毎日食べたい 整いカレー』(文化出版局)、『基本調味料で作る体にいいスープ』(主婦と生活社)、『レンチン薬膳ごはん』(家の光協会)など。
公式サイト: https://nanakoyakuzen.amebaownd.com/
インスタグラム:@nanako.yakuzen