(『天然生活』2021年10月号・別冊付録掲載)
季節のお手当て
植物や動物たちと同じように、人の体も、季節に合わせて変わります。春に向かって伸びやかに、冬は寒さに負けないように。
ぬか温湿布のお手当てで、スムーズな変化を手助けしてあげましょう。
冬 目をいたわり視神経を休ませる
冬は、家の中で手仕事などをしながら過ごす時間が長くなる季節です。そうした手仕事で目や手先を使うと、視神経がくたびれがちに。
目にぬか温湿布を当てて神経を休め、リラックスすることを心がけましょう。
目の使いすぎからくる緊張を冬場に解消しておくと、春に向かう体の準備も、滞りなく整います。
春 肩甲骨の間をゆるめる
春になり気候がぽかぽかしてきたら、伸び伸びできるように、体をほぐしてあげることが大切です。
とくに、冬の間寒さに縮こまっていた肩や、肩甲骨の間を温めて、よく動くようにしましょう。
こわばっていた肩甲骨がゆるんでくると、花粉症などの季節の症状も出にくくなると考えられています。
夏 肝臓を温め、疲れをいやす
たくさん汗をかく夏は、排泄に関わる肝臓が疲れやすくなります。がんばっている肝臓を温めて、休ませてあげましょう。
また、湿度も気温も高い夏は、呼吸が浅くなり、息苦しく感じることもあるでしょう。肝臓は、呼吸器とも深く関係しています。
お手当てしておくと呼吸が深くなり、暑い夏を乗り切れます。
秋 腎臓を養い、冷えの予防を
空気が冷たくなってくるとトイレに行く回数が増えることがあるように、冷えると泌尿器に負担がかかります。そこで、秋になったら、泌尿器と関係の深い腎臓を温めましょう。
腎臓は生命エネルギーの源とも考えられています。
しっかりお手当てすることで、寒さに負けない、強い体づくりの手助けになります。
<監修・制作/山上かさね・亮 撮影/鈴木静華 取材・文/長谷川未緒>
山上かさね・亮(やまかみ・かさね、りょう)
かさねさんは人形作家。子育てを機にシュタイナー教育に出合い、人形づくりを始める。夫の亮さんは、子育て講座を全国で開催している。https://nukabukuro.base.shop/
※記事中の情報は『天然生活』本誌掲載時のものです