(『天然生活』2021年10月号・別冊付録掲載)
ぬか温湿布のお手当て
「ぬか温湿布のよさは、なんといっても手軽さです」と語る、山上かさねさん。ご自身も毎日の健康管理に、活用しているそう。
ぬか温湿布は電子レンジで1分ほど(最初は30秒くらいで様子を見ながら)温めるだけで準備完了。
「電子レンジがあればどこでも使えるので、旅先のホテルや、子どもの入院に付き添って泊まっていた病院でも、重宝しました」
使い方も、温めたぬか温湿布を体にそっと当てるだけと、いたって簡単。服の上からでも、布団の中でも使えるのが、いいところです。
じんわりとした温かさがゆっくり冷めたら、おしまいにします。
連続して温めると中の米ぬかの水分が抜けてきてしまうので、ときどき休ませつつの使用がおすすめだといいます。
野口整体をベースとした施術や講演などを行い、ボディワーカーとして活動するかさねさんの夫・亮さんには、季節ごとに必要なお手当てを、教えてもらいました。
春は芽吹き秋は枯れる植物と同様、人の体も季節ごとに変化しています。春になると伸びやかに、骨盤、肩甲骨、後頭骨が開き、秋になるとそれらが引き締まって寒さに備えます。
その変化がスムーズだと、季節の変わり目に起こりやすい風邪や花粉症、夏バテ、冷えなども楽になるそう。
「ぬか温湿布で季節に適した体への変化を手伝ってあげると、伸び伸びとすこやかな毎日を過ごせるようになりますよ」
ぬか温湿布のつくり方
一度使ったら、手放せなくなる気持ちよさ。使い方は500Wの電子レンジで30秒〜1分温めるだけ。
1日1回の使用で、2年は使えます。
材料
● 米ぬか | 200g |
● 玄米 | 200g |
● 塩 | 100g |
● ローリエ | 1枚 |
● とうがらし | 1本 |
● さらし | 34cm幅 25cm |
● お好きな布 | 34cm×25cm(さらし2枚でも可。綿やリネンがよい) |
でき上がり寸法
23.5〜24cm×16.5cm
つくり方
1 外表に布とさらしを重ね、長辺の片側の端から5mm内側を縫う(工程6がしやすくなる)。
2 好きな布の柄が上になるように置き、長辺を写真のように折る。さらし面が外側にくる。
3 袋状になるように、2辺を縫い(赤い点線)、角をカットする。
4 米ぬか、玄米、塩を、米ぬかのだまがなくなるくらいまで、よく混ぜる。
5 3でできた袋を表に返し、4で混ぜた材料と、ローリエ、とうがらしを入れる。
6 袋の口を5mm〜1cm折り返し、まつって綴じる。ミシンで縫ってもよい。
<監修・制作/山上かさね・亮 撮影/鈴木静華 取材・文/長谷川未緒>
山上かさね・亮(やまかみ・かさね、りょう)
かさねさんは人形作家。子育てを機にシュタイナー教育に出合い、人形づくりを始める。夫の亮さんは、子育て講座を全国で開催している。https://nukabukuro.base.shop/
※記事中の情報は『天然生活』本誌掲載時のものです