• 歳を重ねるにつれ体形や肌感が変わり、選ぶ服も変わってきたという、服飾作家の美濃羽まゆみさん。鮮やかな色柄の服や和装が似合うのも大人の特権。40代を迎えた美濃羽さんに、“いま”の装いや服選びについてお話を伺いました。

    体の変化とつき合う、小さな工夫

    さて、3つ目の「サイズ」についてですが、似合うサイズ感となると10年前とはだいぶ変わってきたように思います。

    若いころは、上半身はやせ型なのに、まんまるほっぺとたくましい太ももがコンプレックス。

    なのでバランスを取るために、トップスはざっくりワイド幅のものを選び、ボトムスは足をほっそり見せる色や足首の見えるデザインをチョイスしていました。

    それがここ数年、筋肉が落ちてきたからなのか、頬がすっきりしてきて、襟ぐりのあきが気になるように。

    首まわりもさみしくなってきたので、顔まわりをすっきり見せるVネックよりは、襟ぐりがきゅっとしまった丸首のほうがかえっていい感じに見えます。

    そして、これは重力の法則ゆえなのか、年齢を経るにつれて、顔や首の肉が背中やウエストまわりに移動してきたため、ゆったりしすぎるトップスも似合わなくなり……。

    さらに、あんなにたくましかった太ももさえ筋肉量が減ってきて、ボトムスはスリムなものよりも、メンズライクなテーパードパンツやボリューミーなワイドパンツの方がしっくりくるようになりました。

    画像: 体の変化とつき合う、小さな工夫

    そのため現在は、ブランドのサイズ表記にこだわらず、必ず2~3サイズは綿密に試着。

    お店の方からOKいただけたら、試着した姿をスマホの動画や写真に撮らせてもらい、客観的に確認するようにしています。

    たとえば、肩のラインや丈感、後ろ姿、全体のバランスを画面越しにくまなくチェック。

    可能なら、靴も履いた状態がベターです。

    この“自撮りチェック”は、自分で手づくり服を試作するときに行き着いた手法。

    というのも、肉眼で鏡越しに見るのと、頭から足先すべてをフラットに見渡すのとでは見え方が全く違うのです。

    試着室の鏡では「ええやん!」と思っても、買って帰って家で見たらそれほどでもなかったということは、皆さんも身に覚えがあるのではないでしょうか。

    動画や写真なら体全体のバランスを見られるので、サイズを選ぶときもおすすめです!



    〈写真・イラスト・文/美濃羽まゆみ 構成/山形恭子〉

    画像: 年を重ねることを楽しむために

    美濃羽まゆみ(みのわ・まゆみ)
    服飾作家・手づくり暮らし研究家。京町家で夫、長女ゴン(2007年生まれ)、長男まめぴー(2013年生まれ)、猫2匹と暮らす。細身で肌が敏感な長女に合う服が見つからず、子ども服をつくりはじめたことが服飾作家としてのスタートに。

    現在は洋服制作のほか、メディアへの出演、洋裁学校の講師、ブログやYouTubeでの発信、子どもたちの居場所「くらら庵」の運営参加など、多方面で活躍。著書に『「めんどう」を楽しむ衣食住のレシピノート』(主婦と生活社)amazonで見る 、『FU-KO basics. 感じのいい、大人服』(日本ヴォーグ社)amazonで見る など。

    ブログ:https://fukohm.exblog.jp/
    インスタグラム:@minowa_mayumi
    voicy:FU-KOなまいにちラジオ

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