(『天然生活』2020年1月号掲載)
りんごとマイヤーレモンのジャム
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果汁の酸味や皮の苦味が穏やかなマイヤーレモン。
そのエキスの詰まったシロップをりんごに含ませるように煮上げ、深い香味のジャムに。
材料(185mLのびん約4本分)
● りんご(そのとき手に入るものでよい。今回は秋映を使用) | 大玉2個(正味570〜600g) |
● マイヤーレモン(防腐剤不使用のもの) | 大玉4個(皮は3個分のみ使用) |
● グラニュー糖 | |
・りんご用 | りんごの正味の50%(下記2 参照) |
・マイヤーレモン用 | ゆでた皮+皮と同量の水+果汁の重量の60%(下記5 参照) |
● バニラビーンズ | 1本 |
● グランマルニエ(手に入らなければオレンジキュラソーでも) | 大さじ1 |
つくり方
1 レモンを横半分に切り、しぼり器でしぼる。茶こしなどで果汁をこし、網に残った果肉は果汁へ戻す。しぼり終えた皮3個分をさらに半分に切り薄皮を削ぐ。皮に残った白いワタを除き2mm幅のせん切りにし、30分ほど水にさらす。ワタ以外はとっておく。
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2 りんごは皮をむき6〜8等分に切って芯を除き、1〜2mmの厚さのいちょう切りにする。切ったりんごの重量の50%のグラニュー糖を用意する。
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3 大きい鍋に2のりんご全量とグラニュー糖の半量、水100mL(分量外)を入れ中火にかける。へらで混ぜながら加熱し、全体がしんなりしたら、残りのグラニュー糖を2回に分け加える。ときどき混ぜながら煮て、りんごが汁けを含んできたら火を止め15分ほど休ませる。
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4 1の皮をざるにあげ、3とは別の鍋に入れ、かぶるくらいの水を加え、中火で10〜15分ゆでる。苦味が取れやわらかくなったらざるにあげ、冷めたら水けをしぼる。
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5 4と1の果汁をそれぞれ計量する。皮+皮と同量の水(分量外)+果汁の重量の60%のグラニュー糖を用意し、3の鍋にすべて加える。1の種、薄皮も二重にしたお茶パックに詰めて鍋に入れ強火にかける。こげないようときどきかき混ぜ、軽くとろみが出たら火を止め15分ほど休ませる。
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6 びんの煮沸をする。びんが完全につかる深さの清潔な鍋に、ふたを外したびん(185mLなら4個)と、たっぷりの水を入れ火にかける。沸騰してから10分ほど煮沸する。このとき、ジャムを詰める際に使用するレードル、あれば漏斗(ろうと)なども一緒に煮沸する。湯は捨てない。
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7 びんの煮沸あがりに合わせ、5を再加熱する。種と薄皮のパックの汁けをへらでしぼって取り出し、ちょうどよいとろみになる直前にグランマルニエと、さやから削いだバニラビーンズを加える(さやも鍋に入れる)。煮詰めすぎたときはレモン汁1/2個分ほど、または少量の水でのばす。
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8 6のびんを取り出し、清潔なふきんの上に逆さまに置く。水けが飛んだら7を口いっぱいに詰める。保存性を高めるため、びんとジャムはあつあつであることがポイント。
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9 びんの口にジャムがついたら水にぬらしたキッチンペーパーで拭う。ふたを6の鍋に入れてさっと温め、引き上げたら水けをふいてふたを固くしめる。
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10 6の鍋にびんの破損防止のふきんを広げ入れ、9を入れる。ふたまでかぶっていることを確認し(足りなければ湯を足す)、火にかけ、沸騰から10分ほど煮て脱気する。
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11 びんを取り出し、逆さまの状態で1時間ほどおいて真空状態にする。上下を返し、そのまま完全に冷めるまでおく。
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*冷暗所に未開封保存で、3カ月ほど保存可能
池田さんのレシピノート。今回のレシピの試行錯誤が垣間見えます。
<撮影/森本菜穂子 取材・文/保田さえ子>
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調理室池田 店主・池田宏実
[調理室池田]
住所:神奈川県川崎市宮前区水沢1-1-1 中央卸売北部市場関連商品売店棟45
営業時間:7:00~13:00
定休日:水・日・祝日
http://ikepro.petit.cc/muscat1c/
※記事中の情報は『天然生活』本誌掲載時のものです