(天然生活2021年8月号掲載)
“すべて自分で”を手放し、無理なく家事シェア
弾けんばかりの笑顔が印象的な和田明日香さん。3人の小学生のお母さんで、料理家として活躍しています。
そんな和田さんに暮らしのなかでシンプル化したものについて伺うと……。
「日々、できるだけすっきり暮らしたいと思っていて、いる、いらないを考えてやめたものもあります。たとえばキッチンのごみ箱やタオルもそうですね」
ごみ箱に関しては、引っ越した際に引き出しの中に隠して収納することや市販のごみ箱を設置することも考えたけれど、どれもしっくりこなかったそう。現在のスタイルに落ち着いたら動線もスムーズになり、ストレスがぐんと減ったといいます。

料理に関する仕事が多いこともあり、ダイニングテーブルでパソコン仕事をすることも多々
「そういうちょっとしたことも、毎日のことだからベストな状態だと気持ちいいんですよね」と朗らかに笑う和田さんですが、コロナ禍の自粛期間中は自分のペースで家事や仕事が進められず、気分が落ち込むこともあったそう(取材は2021年6月頃)。
「いままで家のことをいかに自分がすべてやっていたかということに気づきましたね。どこかで完璧にやらなきゃとがんばりすぎていたのかもしれません。いまは肩の力を抜いてほどよくやっています」

保存容器に合わせた味噌。味噌ごとに保存するより省スペースになるのも便利

よく使う調味料はコンロ横の深さのある引き出しに収納。調理台にはなるべく物を出しっぱなしにせず、すっきりをキープ
みんなの知恵と工夫を合わせたほうが、暮らしは楽しい
料理や家事はできるだけ夫や子どもたちとシェア。とくに料理は、子どもたちがつくるものを決め、買い物から任せているといいます。
「調理中も手も口も絶対に出さないで見守るだけ。以前、ハンバーグをつくったことがあるんですが、見事にこげてしまったんです。すると、三人寄れば~じゃないけれど、こげた原因を考えて次はどうしたらいいか子どもなりに工夫するんです。
玉ねぎの皮をむくお手伝いだけでもいいけれど、一度、玉ねぎに携わったなら玉ねぎがどうなるのか最後まで見届けてほしいです」
子どもと同じ目線で対等に向き合い話をする。そうすれば、子どももお母さん頼みではなく自分のことはできるだけ自分でという心がけになると思う、と和田さん。
「子どもから学ぶこともたくさんあるんです。ハンバーグの玉ねぎはみじん切りじゃなくて粗いほうが食感があっておいしいこととか。みんなで暮らしている家だから、知恵と工夫を合わせ楽しく暮らしていけたらいいなと思っています」

結婚当初は料理をしたことがほとんどなかったという和田さん。現在は手際よく家族5人分のごはんをつくる
〈撮影/林 紘輝 取材・文/結城 歩〉
和田明日香(わだ・あすか)
料理家・食育インストラクター。著書に『10年かかって地味ごはん。』(主婦の友社)など。BSテレ東にて『和田明日香とゆる宅飲み』放送中。
インスタグラム@askawada
※ 記事中の情報は『天然生活』本誌掲載時のものです

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