• 朝から夜まで家事に追われてしまうなら、思い切ってひとつやめたり、見直したりして、シンプルな家時間の過ごし方を考えてみませんか。手芸デザイナー・西山眞砂子さんに、移り住んだ新しい暮らしでのシンプルな家事のルール5つを教えていただきました。
    (天然生活2021年8月号掲載)

    中古の家をリノベして、夫婦ふたりの新しい暮らし

    夫がリタイアを迎え、息子2人は独立して東京へ。「動くなら、いましかない!」と、昨年、大阪から大好きな京都へ移り住んだ西山眞砂子さん。

    ようやく好立地の中古物件と出合えてリノベーション。夫婦ふたりの新しい暮らしが始まりました。

    「以前に比べると家自体がコンパクト。実家の母の荷物の多さを目の当たりにしていたので、いまのうちに自分たちの暮らしの整理整頓をしたい気持ちもあって。コロナ禍の家時間で、徹底的に収納を見直しました」(取材時は2021年6月)

    リビングに4mの収納棚をつくり、日用品はボックスに分けて入れすべてここに。キッチンはラベリングやスタッキングで可視化。

    画像: 配膳も片づけもスムーズな、オープンキッチン。自家製レモンシロップの炭酸割りと白湯を飲むのが朝の習慣。夫愛用のコーヒー道具は見せる収納に

    配膳も片づけもスムーズな、オープンキッチン。自家製レモンシロップの炭酸割りと白湯を飲むのが朝の習慣。夫愛用のコーヒー道具は見せる収納に

    「ストックを置く余分なスペースがないので、持ち物は入る分だけ。使いそびれていた器の出番も増えて、必要以上の買い足しもなくなりました」

    長年にわたってつくりためてきたキルト類は寄付し、新生活で使わない家具は知人に譲って、友人の勧めで服や本はメルカリに放出。行き場が見つかったことで家も気持ちもすっきりと。クローゼットはひとつにまとめ、見せて収納。おかげで着回しやすくなったそうです。

    家時間にゆとりが生まれる、コンパクトな暮らし方

    家時間が増えるなか、夫もキッチンに立つようになり、コーヒーを淹れたり、パスタをつくったり、家仕事も手分けして。

    「レンジフードの掃除は夫の担当。キッチンを使ったらふくが習慣になりました。毎日とはいえ、汚れてから掃除するよりずっと楽。きれいなままなのが夫もうれしいみたいです」

    この家に暮らし始めてから、食後の片づけや掃除も億劫ではなくなったそう。さっと取り出せ、使い終わればすっきり片づく、整理整頓が心地いいローテーションにつながっています。

    針仕事はいつもダイニングテーブルで。収納カウンターをミシン台として使い、一段低くした棚に花を飾ったり、節句の飾り付けをしたりも。

    画像: 取っ手付きのシェーカーボックスにソーイングセットを。出張ワークショップでは生地も紙も切れる雑貨バサミが重宝

    取っ手付きのシェーカーボックスにソーイングセットを。出張ワークショップでは生地も紙も切れる雑貨バサミが重宝

    画像: 保護猫のきなこは19歳、夫婦のいやし

    保護猫のきなこは19歳、夫婦のいやし

    「京都はお花屋さんが多いんだなって、暮らし始めて気づきました。家にこもっているときも花があるといやされます」

    家仕事がシンプルになった分、暮らしを楽しむゆとりが生まれています。

    画像: 嫁入り道具だったミシンを作家として活躍するいまも愛用。「重みがあって使いやすいんです」

    嫁入り道具だったミシンを作家として活躍するいまも愛用。「重みがあって使いやすいんです」



    〈撮影/津久井珠美 取材・文/宮下亜紀〉

    西山眞砂子(にしやま・まさこ)
    手仕事のあとが感じられる布小物をつくり、「CHECK&STRIPE」などでレッスン。著書に『旅するお針仕事』(主婦の友社)など。
    インスタグラム@patch_stella

    ※ 記事中の情報は『天然生活』本誌掲載時のものです



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