(『天然生活』2022年4月号掲載)
“デトックス”の臓器「肝」をケアする習慣を
東洋医学では、臓器を季節にも対応させます。
春の臓器はデトックスを担当する「肝」。いらないものを脱ぎ捨て、新しいものを伸ばしてあげる時季に活躍するのが「肝」なのです。
春はもちろん、一年を通じて「肝」をいたわることが、いいダイエットのサポートとなります。
新陳代謝が激しい春は「肝」がフル稼働するので、「肝」はくたびれ気味になります。
「肝」のバランスが崩れてくると、イライラしたり、めまいや頭痛が起こったり。
また、解毒がうまくできなくなると、だるさや吹き出ものが出たり、便秘や、花粉症などのアレルギーも悪化したりします。
これらは「春の不調」としてもポピュラーなものですよね。
春はダイエットに適切な時季ですが、同時に「肝」のケアをセットで考えなくてはいけません。

また、季節にかかわらず、寝不足やストレス、アルコールやカフェイン、脂っこいものや味の濃いもの、乳脂肪分の高い食べ物は、解毒を担当する「肝」を疲れさせます。
あれこれダイエット法を考える前に生活習慣や食生活をふり返り、「いま、私の肝は元気だろうか?」と考える習慣をつけるようにしたいものです。
〈監修/瀬戸佳子(源保堂鍼灸院) イラスト/カトウミナエ 構成・文/田中のり子〉
瀬戸佳子(せと・よしこ)
国際中医薬膳師。北京中医薬大学日本校(現・日本中医学院)薬膳科卒業。東京・青山の「源保堂鍼灸院」併設の薬戸金堂で、漢方相談を行いながら東洋医学に基づいた食養生のアドバイスを行う。雑誌やweb、セミナーの講演などでも幅広く活躍。著書に『季節の不調が必ずラク~になる本』(文化出版局)など。
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※記事中の情報は『天然生活』本誌掲載時のものです