(『天然生活』2022年5月号掲載)
堀川波さんが4月にやりたい春の楽しみ
だれもが心待ちにする桜の季節、そして本格的な春の到来。気持ちが潤う暮らしの楽しみ、こんなことを考えています。
毎日忙しくしていても、ボーッとしていても、だれしも平等に時間は過ぎていきます。年齢を重ねるほど「一年があっという間に過ぎてしまった」と感じる人も多いのではないでしょうか。
漫然と過ごすのではなく、ひとつずつ暮らしの実感を重ねていきたい。そう考えるとき、「季節行事のありがたみを感じます」と堀川さん。
「桜の時季にお花見をしたり、冬から春への衣替えをしたり。そういうことを意識して実行していくと、時間はただ流れていくのではなく『積み重ねている』という実感がわきます。そうして行動すればさらに、日々の暮らしに愛着がもてるような気がしますよね」
楽しむコツは、何かしら手を動かす工夫をすること。おうちでお花見をするのなら、ただ桜を飾るだけでなく、お茶まわりを春らしくコーディネート。
喫茶店メニューを楽しもうと思ったら、小道具にも凝ってみて、それらしくスタイリングしてみます。
「おままごとの延長みたいですが、『かわいい』や『きれい』というときめきがあると、『来年はこんな工夫をしてみようかな?』とやる気が出ます。そうするとアンテナが増えて、街歩きやネットを見るときも、視野が広まり面白くなる。季節のお楽しみには、そんな効果もあると思います」
4月上旬
桜を飾って、おうちでお花見を
花屋で桜の枝を買ってきて、季節の和菓子をトレー代わりの竹かごに入れて。
いつものお茶の時間も特別な時間になりそうです。

桜の枝ものはつぼみの状態で買えば、しばらく楽しむことができる。「家の中に手軽に春を呼び込むのにいい方法です」

角皿に懐紙を重ね、桜餅と干菓子をのせて。抹茶にエスプレッソマシーンでホイップした牛乳を加えて「クリーム抹茶」に

こんなお花見弁当をつくってきた堀川さん。季節行事は思い出という宝物が残る
4月11日
新生活に向けて、チクチク準備。刺し子ハンカチの贈り物
4月は入学や入社など新生活を始める人も多い時季。
刺し子のハンカチはそんな方々への気軽なギフトとしておすすめです。

刺す分量が少ないし、丸やラインなど幾何学模様なら初心者でも取り掛かりやすい。ステッチが不ぞろいでも、それが味わいに
「ハンカチは何枚あってもうれしいものですし、刺し子には『お守り』の要素もあると思うんです。慣れない生活で緊張している方に、ポケットにあるとホッとする存在になれるといいですよね」
チクチクついでに、自分用にもぜひ1枚、刺してみましょう。
4月13日
「喫茶店の日」にちなみおうちで喫茶メニューを
1888年、東京・上野に日本初の喫茶店「可否茶館」が開業。
その日を記念し、4月13日は「喫茶店の日」に制定されました。

色のきれいなバタフライピーのお茶をソーダで割り、アイスクリームを添えて。仕上げに赤いチェリーをのせるのがお約束
「娘も昭和風のレトロ喫茶めぐりが大好きで、いまの若い子もそうなんだと驚いています(笑)。ケチャップたっぷりのナポリタンや玉子サンド、クリームソーダなど、おなじみ喫茶メニューをあえて自宅でつくってみると、けっこうワクワクして楽しいんですよ」
4月15日
靴下を薄手にチェンジ。カラフルに衣替えして春仕様に
冬の間はウールやモコモコだった靴下も、4月になればコットンやリネンに衣替え。
まだ肌寒い日も多いですが、小物なら気軽に春らしさを取り入れられそうです。

「色を差すのが苦手な人は、靴下やエコバッグなどから入るのがおすすめ」と堀川さん。ビビッドな色、明るい色を取り入れると、気持ちまで明るくなるから不思議
「あれこれコーディネートを考えなくてもおしゃれに見えて、体形をほどよく隠してくれるので、年々ワンピースを着る機会が増えてきました。そんなとき靴下で柄や色を遊ぶと、同じワンピースでも着こなしに変化が生まれます」
4月22日
「アースデイ」にキャンドルナイトを楽しむ
4月22日は「アースデイ」。
地球環境について考える日として世界各国でいろんな催しが行われてきました。

煤が出ないみつろうキャンドルと、光の反射が美しいガラスのホルダーを。形のかわいい雑貨をそばに置き、壁に映る影も楽しむ
照明を落とし、ろうそくの灯りで夜を過ごすキャンドルナイトは、夏至や冬至に行われることが多いですが、「この日に行うのもいいですよね」と堀川さん。

山形「ハチ蜜の森」のキャンドルを愛用。「やわらかでやさしい光が落ち着きます」
気温の変化が激しい4月は自律神経も乱れがち。
炎を眺めながらリラックスすることは、心身を整えてくれる効果もありそうです。
<イラスト/堀川 波 撮影/近藤沙菜 構成・文/田中のり子>
堀川 波(ほりかわ・なみ)
おもちゃメーカー勤務を経て独立し、イラストレーター、手仕事作家として活躍。「自分のできること、好きなこと」を仕事にしている。おしゃれや暮らしの工夫などを綴ったイラストエッセイが好評。著書『45歳からの定番おしゃれレッスン』(PHP)が好評発売中。インスタグラム:@horikawa._.nami
※記事中の情報は『天然生活』本誌掲載時のものです




