「中華せいろ」基本のお手入れ(洗い方・乾かし方)
枠の内側が空洞になっているものは、中に水が入りやすいです。再度鍋に真水を入れて5分ほど蒸すと、水気が飛んで乾きが早くなります。アルミの蒸し板があるとせいろの焦げ防止に。
1 サッと水で流す。

2 シュロタワシで洗剤は使わずに水だけで洗う。油がついている場合はクレンザーをつけて。

3 一旦水を切る。

4 中に入り込んだ水は、振ってできるだけ外に出しておく。

5 しっかり乾くまで自然乾燥。空蒸しすると乾きが早くなる。

6 しまい込まずに、風通しの良い場所に置く。

※使う時の注意点
・ 水に通してから蒸し始めること。
使う道具 シュロタワシ
洗剤 使わない、またはクレンザー(粉)
乾かし方 自然乾燥+蒸気(空蒸し)
しまい方 乾くまでしまわない。できれば戸棚に入れない
本記事は『台所道具の選び方、使い方、繕い方』(グラフィック社)からの抜粋です
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〈撮影/吉崎貴幸 撮影協力 モノ・モノ〉
台所道具、困ったときのお手入れバイブル
よい器や道具に対する消費者の意識が高まる昨今、長持ちさせるための手入れのハウツーが求められています。ひとり問屋として、長年あらゆる台所道具を扱ってきた日野明子さんが、プロならではの視点から道具の選び方と正しいメンテナンス術を公開。化学的知識にもとづく、目から鱗のお手入れ本です。
日野 明子(ひの あきこ)
1967年神奈川県生まれ.共立女子大学家政学部生活美術科で、故秋岡芳夫先生の講義を受ける幸運を得る。就職した松屋商事株式会社で、北欧と日本のクラフト品の営業を7年。1998年に会社が解散したことをきっかけに1999年独立。企画卸問屋「スタジオ木瓜」として、ひとり問屋を始める。生活に関わる日本の手仕事の現場を巡り、関連の展示や企画協力、産地へのアドバイス、大学での講義なども行う。著書に『うつわの手帖1(お茶)』『うつわの手帖2(ごはん)』(共にラトルズ)、『台所道具を一生ものにする手入れ術』(誠文堂新光社)ほか、雑誌やウェブマガジンへの寄稿も多数。