春から夏へと季節が変わっていくときは、私たちの体と心もゆらぎを感じやすいもの。日本の風土に根ざした和食薬膳と身近な発酵食品で、気になる症状を改善していきましょう。今回は、薬膳・発酵料理家の山田奈美さんに、体の熱を冷ます「豚肉のトマト煮込み」のつくり方を教わります。
(『天然生活』2023年6月号掲載)
(『天然生活』2023年6月号掲載)
体にこもった熱を冷ます
「豚肉のトマト煮込み」のつくり方

たっぷりの生トマトを加えた、さわやかな煮込み料理。
豆味噌、みりん、しょうゆなどの発酵調味料で風味豊かに。
材料(2人分)
● 豚ロースかたまり肉 | 200g |
● トマト | 2個 |
● にんにく、しょうが | 各1片 |
● 長ねぎ | 適量 |
● 塩、こしょう | 各少々 |
● 片栗粉、米油 | 各適量 |
● A | |
・酒 | 大さじ2 |
・水 | 50mL |
・塩 | 少々 |
● 豆味噌 | 大さじ1 |
● みりん | 大さじ1 |
● しょうゆ | 小さじ1 |
つくり方
1 豚肉は1cm厚さに切り、塩、こしょうをふって片栗粉をまぶす。トマトはくし形に切る。にんにく、しょうがはみじん切りにする。
2 厚手の鍋を中火にかけ、米油を入れて豚肉を炒める。にんにく、しょうが、トマトを加えて炒め、Aを加えてふたをする。沸いたら弱火で10~15分ほど煮込む。
3 豚肉がやわらかくなったら、味噌、みりん、しょうゆで味をととのえる。器に盛り、斜め薄切りした長ねぎを添える。
発酵食品メモ

大豆麹と塩のみでつくり、長期間熟成して完成する豆味噌。濃厚なコクと深い味わい、ほのかな酸味があるのが特徴。
* * *
<料理/山田奈美 撮影/有賀 傑 構成・文/河合知子>
山田奈美(やまだ・なみ)
「食べごと研究所」主宰。薬膳・発酵 料理家、食養研究家、国際中医薬膳師。東京薬膳研究所の武鈴子氏に師事し、薬膳理論、食養生について学ぶ。雑誌やwebなどで薬膳や発酵食のレシピを製作するほか、神奈川県葉山町のアトリエ「古家1681」にて、和薬膳教室や発酵教室などを開催。日本の食文化を継承する活動を行っている。『かんたんでおいしい砂糖なしおやつ』(小学館)、『からだが整う一汁一菜』(主婦と生活社)、『二十四節気を愉しむ季節の保存食』(マイナビ)など著書多数。
※記事中の情報は『天然生活』本誌掲載時のものです