• あらゆるものの価格が高騰しつづけるいまこそ始めたいのが、「暮らしのむだを洗い出し、省くこと」。大事な家計を守るだけでなく、エコにもつながり、いい循環を生み出すヒントをご紹介します。今回は、節約アドバイザーでファイナンシャルプランナーの丸山晴美さんに「食費の工夫」について伺います。
    (『別冊天然生活 心豊かにお金づきあい』より)

    新しい情報を取り入れて、できることから一歩ずつ

    画像: 新しい情報を取り入れて、できることから一歩ずつ

    食品や電気、ガスなど生活に欠かせないものの値上がりが止まりません。「2024年の家計負担は4人家族で12.3万円。2025年は11万円の負担増が予想されています(※)」というのは、ファイナンシャルプランナーの丸山晴美さんです。

    収入がなかなか上がらないなか、値上げの波から家計を守るには何ができるでしょうか?

    「家計の見直しというと、我慢をする印象があるかもしれません。しかし、生活習慣やお金の使い方を少し見直すだけで、家計のむだはなくなります。むだを省いた分、自分が大切にしたいことにお金をまわして楽しむこともできますし、限られた資源を有効活用できて、環境にもやさしいですよね」

    まずはむだを省く選択肢を多く知り、できることから始めてみて、と丸山さん。

    「そのためには、最新の情報を集めることが大事。たとえば、インターネットやアプリの活用でお得になることも増えています。“怖い、わからない、面倒くさい”は禁物ですよ」

    (※)参考:https://www.dlri.co.jp/report/macro/407563.html

    「暮らしのむだ」見直しチェックリスト

    日々の習慣が、思わぬむだにつながっているかもしれません。毎日を振り返り、当てはまるものがないか、確かめてみましょう。

    食事・料理編

    □ 毎日のようにスーパーやコンビニに立ち寄る

    □「特売品」「見切り品」には思わず手が伸びる

    □ 食材を使い切れずに捨ててしまうことも多い

    □ 流行りの調味料や冷凍食品は試したくなる

    食費の工夫

    4人家族から発生する食品ロスは、年間平均6万円にも及ぶそう。

    食材の買い方や使い方、保存法をもう一度見直してみましょう。

    食材の買い出しは3日に1回に

    画像: 食材の買い出しは3日に1回に

    店に出かけると、何かしら買ってしまうもの。

    買い物の回数を減らし、何も買わずに過ごす「無買デー」を設けてみて。

    ただし、週に一度のまとめ買いは、食材を使い切る力量と計画性が意外と必要。

    週に2回程度だとやりやすいでしょう。

    ネットスーパーで“うっかり買い”を防ぐ

    画像: ネットスーパーで“うっかり買い”を防ぐ

    あるのに買った、足りない食材を買いに出かけてついでにほかのものも買った、というのはよくある話。

    買い物前に在庫を把握すれば、重複買いや“ついで買い”も防げます。

    在庫を確認しながら即注文できる、ネットスーパーを活用する手も。

    冷凍できる食材を幅広く知っておく

    画像: 冷凍できる食材を幅広く知っておく

    食材を新鮮な状態で冷凍すれば、日持ちもよくなります。

    幅広い食材の冷凍法を知っておくと、旬の時季に割安で購入できます。

    納豆やパン、青菜やブロッコリー、さやいんげん、トマトなどの非加熱で冷凍できる野菜などはとくに便利です。

    特売商品は本当に“お得”か見極めて

    画像: 特売商品は本当に“お得”か見極めて

    値下げシールの貼られた「見切り品」はいかにもお得に見えます。

    基本は日持ちしないものなので、その日に使い切るならいいのですが、必要以上に買い込んだりなんとなく買ったりすると、むだに。

    本当に活用できるか、考えて購入しましょう。

    冷凍庫の食べ忘れを定期的にチェック

    画像: 冷凍庫の食べ忘れを定期的にチェック

    「冷蔵室はスカスカに、冷凍室はパンパンに」が冷蔵庫の温度効率をよくする収納法。

    それにならって、冷凍室に食材を詰め込んでいる方も多いでしょうが、隅に埋もれて古い食材が眠っていることも。

    週1回、定期的に確認する習慣を。

    ※本記事は『別冊天然生活 心豊かにお金づきあい』(扶桑社ムック)からの抜粋です。

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    『別冊天然生活 心豊かにお金づきあい』(扶桑社ムック)

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    物価高騰が続き、老後のお金に不安を感じている人もいるかもしれません。でも、自分の「好き」はがまんしたくない。これからは「がんばらない」がキーワード。日々の暮らしを楽しみながら、お金とどうつきあうか、が大切です。ドミニック・ローホーさん、柿崎こうこさん、ショコラさんなど、ていねいな暮らしをされている12人の方々に、「好き」を大事にしながら実践している、お金とのつきあい方を教えていただきました。むだは省きながら、好きなところにはお金を使う、メリハリのあるお金の使い方が、豊かな暮らしを支えていました。また、お金の管理やため方、増やし方についてのハウツーも満載。お金の流れを整える仕組みづくりのこと、これから始める人にもわかりやすい「新NISA」のこと、エコにもつながる節約のことなど、いま知っておくと得をするアイデアをご紹介しています。『買いものは投票なんだ』の著者・藤原ひろのぶさんによる「幸せなお金の使い方」、枡野俊明さんによる「“持たない”暮らしの智慧」も掲載。心は豊かに、賢くお金とつきあうヒントが、きっと見つかります。



    <イラスト/カトウミナエ  取材・文/秋山香織>

    丸山晴美(まるやま・はるみ)
    節約アドバイザー、ファイナンシャルプランナー。著書多数。毎年監修を務める『節約家計ノート』(東京新聞出版)は、22年のロングセラー。高校生の息子の母でもある。https://www.maruyama-harumi.com/

    ※記事中の情報は『別冊天然生活 心豊かにお金づきあい』掲載時のものです



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