• 大人世代が抱える「こころとからだ」のお悩みや疑問について、頭痛・漢方専門「らいむらクリニック」の來村昌紀先生が、やさしく回答。今回は、慢性的な足のむくみがが気になるという、ぴーなつさんのお悩みにアドバイスをお送りします。

    :足のむくみが気になって眠れません。原因と対策を教えてください

    画像1: 「足のむくみ」が取れません。慢性的な“足のむくみや違和感”の原因は? 日常の対策や診療科の選び方|來村先生のこころとからだのお悩み相談室

    立ち仕事じゃないのに足が疲れるのでしょうか……?

    慢性的な足のむくみに悩んでいます。夜になると、ふくらはぎが重たくて違和感が出てしまい、気になって眠れないことがあります。

    立ち仕事ではないので、足が疲れているわけではないと思うのですが……。原因と対策はありますか?

    また、病院を受診したいのですが、何科に行ったらいいのかわからず悩んでいます。

    (ぴーなつ さん/40代、会社員)

    :足のむくみは内科的な病気の可能性も。日常でできる改善法とおすすめの漢方もあります

    画像2: 「足のむくみ」が取れません。慢性的な“足のむくみや違和感”の原因は? 日常の対策や診療科の選び方|來村先生のこころとからだのお悩み相談室

    貧血や低タンパク血症など、原因はさまざまです

    足のむくみを診てもらうなら、内科・循環器内科・腎臓内科へ

    今回はぴーなつさんからの慢性的な足のむくみのお悩み相談です。

    立ち仕事でもないのに足のむくみで違和感があり、気になって眠れないこともあるのですね。

    足のむくみの原因にはさまざまなものがあるのですが、腎臓や心臓の働きが低下している甲状腺の病気貧血低タンパク血症などの可能性もありますね。

    足に静脈瘤(じょうみゃくりゅう)といって、静脈の血液の流れが悪くなっていたり、リンパの流れが悪くなっている場合もあります。

    まずは内科的な病気がないかどうか、お近くの内科や循環器内科、腎臓内科などを受診されるのがよいかもしれませんね。

    女性特有の「むずむず足症候群」の可能性も

    また、ふくらはぎの違和感が出るとのことですので、ぴーなつさんは貧血がある可能性もあるかもしれませんね。

    鉄欠乏性貧血は、女性がなりやすい「むずむず足症候群」の原因にもなるので、一度内科で血液検査を受けるのもよいと思います。

    ※むずむず脚症候群(レストレスレッグス症候群)

    主に脚にむずむずするような不快感を覚え、安静時に脚を動かしたくなる病気。この不快感は夕方から夜間にかけて起こることが多く、睡眠障害や日中の疲労につながる場合もある。

    日常でできる足のむくみ対策

    それらに問題ない場合は、日常でできる対策として、足を少し高くして寝たり、むくみ防止の弾性ストッキングを履いたり、足湯やマッサージなどが効果的です。

    足のむくみを予防する食べもの

    また、足のむくみは、低カリウム血症が原因の場合もあります。その場合の食事療法としては、カリウムを多く含む、野菜果物がおすすめです。

    貧血の場合はレバーほうれん草などで鉄分を摂ったりするとよいでしょう。

    お肉やお魚などでタンパク質を摂ることも重要です。

    足のむくみにおすすめの漢方

    漢方薬では、足のむくみが気になるときや、水太りの肥満に用いられる防已黄耆湯(ぼういおうぎとう)や、疲れやすく冷えやすい人には八味地黄丸(はちみじおうがん)などがあります。

    ほかにも下肢や腰の痛みやむくみに用いられる牛車腎気丸(ごしゃじんきがん)などを使用する場合もありますし、足の血流をよくする桂枝茯苓丸(けいしぶくりょうがん)などもおすすめです。

    今回の記事がぴーなつさんはじめ足のむくみでお悩みの皆様の少しでも参考になれば幸いです。

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    〈イラスト/コグレチエコ〉

    画像: 足のむくみにおすすめの漢方

    來村昌紀(らいむら・まさき)

    頭痛専門の脳外科医として大学病院に勤務しながら漢方専門医の資格を取得。2014年、千葉県に、「らいむらクリニック」を開設。著書に『頭痛専門医・漢方専門医の脳外科医が書いた頭痛の本』『漢方専門医の脳外科医が書いた漢方の本・入門編』(ともにあかし出版)など。YouTubeチャンネル『らいむらクリニック チャンネル』でも、頭痛や漢方のお話を解説。
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