(『別冊天然生活 本は友だち』より)
角野栄子さんの本棚の中身を拝見
②リビングダイニングにある本棚
ジャンルも国籍もさまざまな本は、角野さんの尽きることのない好奇心そのもの。
「置く場所も厳密に区分けしてはいない。“気分の本棚”ね」

全集

角野さんが大きな影響を受けたという文化人類学者・岩田慶治の全集のほか、宮沢賢治童話集、『ピーターラビット』のセットなどが並ぶ。
娘との思い出の本

『まりーちゃんとひつじ』『きかんしゃやえもん』などは、娘が幼いころ、一緒に繰り返し読んだ、思い出の本。いまも大切にとってある。

好きな作家の本

柴田元幸訳の『ハックルベリー・フィンの冒けん』や、「ユーモアがあって好き」な北杜夫の作品も愛読。

文庫本の本棚

キッチンとダイニングを仕切る壁には、文庫本がぴったり収まる棚が。古典や随筆、ミステリーなど、あらゆる年代やテーマの本が並ぶ。
〈撮影/有賀 傑 取材・文/嶌 陽子〉
本記事は『別冊天然生活 本は友だち』(扶桑社)からの抜粋です
◆「本」を愛する方々による、読書の楽しみや喜びを改めて教えてくれる1冊◆
作家・角田光代さん、絵本作家・角野栄子さん、女優・中嶋朋子さん、作家・北杜夫さんなど、本を愛する方々の本棚を紹介。随筆家の山本ふみこさん、ミュージシャンの坂本美雨さんなど、様々な分野で活躍する方々の愛読書も掲載しています。書店のブックカバーや本の仕立て直し屋さん、ブックディレクターの幅允孝さんによる読書すごろくなど、いつもと違った角度から本を楽しめる1冊です。
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角野栄子(かどの・えいこ)
1970年作家デビュー。1985年刊行の代表作『魔女の宅急便』は今年40周年を迎える。著書は250冊以上。2018年3月、「児童文学のノーベル賞」といわれる国際アンデルセン賞を受賞。東京に「魔法の文学館」(江戸川区角野栄子児童文学館)が開館。